黒田日銀総裁のユーウツ
2014/11/1 SAT
今日の新聞各紙は
朝刊、夕刊共に景気の良い見出しが
1面トップで踊っています。
「日経平均755円高」
「7年ぶりにリーマンショック前の水準を回復」
「ニューヨーク株式市場は史上最高値を更新、世界同時株高」
いずれも31日に発表された日銀の追加金融緩和策が
サプライズを持って好意的に受け止められ、
世界中を駆け巡った結果です。
ただこの株高を演出した当の黒田日銀総裁、
その胸の内は相当ユーウツだろうと忖度しちゃうかめさん。
だって1年半前の4月、
黒田ショックと呼ばれた異次元の金融緩和で世界をあっと言わせ、
以来日本の景気回復を引っ張って来たのに、
またもやショック療法を使わざるを得なくなったのですから。
日銀のかじ取りを決める金融政策決定会合で
賛成5人、反対4人の1票差だった今回の追加緩和策、
その副作用を誰よりも知っているのはきっと黒田総裁本人。
黒田マジックと称賛を浴び、表面は強気を装っても
「お金をばらまきすぎて制御不能のインフレになったら・・・」
なんて、夜も眠れないんじゃないでしょうか。
そして怒りの矛先は
「伝家の宝刀を二度までも抜かされて、本当にだらしない」
と安倍政権に向かっているはず。
去年の金融緩和で成長戦略実行までの時間稼ぎをしてやったのに
有効な政策を打ち出せず、
最近は女性閣僚二人のドミノ辞任などで消費増税に黄信号が灯り、
経済成長→税収増→財政再建というアベノミクスに、
暗雲が立ち込め始めていました。
ただ黒田総裁の胸の内はともかく、
年金運用の日本株組入れ比率倍増に合わせた今回の追加緩和は
絶妙のタイミング、さすがです。
黒田総裁が枕を高くして眠られるために、
成長戦略の実行は待ったなしですよ、安倍さん。
かめさん流16年1か月の運用実績は
10月末で10.76%です<(_ _)>