「地面師」復活の謎

2017/8/7 MON

小説や不動産講演のため、
数か月前に読んだ小説「最後の地面師」(西陽介、2011年)。
30年ほど前、バブル全盛だった大阪を舞台に、
偽の土地所有者が土地売却代金を詐取する話ですが、
タイトルで分かる通り地面師は、
地価下落や法整備でこのまま姿を消すのかな?
と作者自身思っていた筈です。


ところが最近報道された
大手住宅メーカー・積水ハウスさんが、
地面師から63億円を騙し取られたニュース。
かめさんも3月に積水ハウスさんで
講演をさせて頂いた縁があるだけに、
姿を消したはずの地面師復活は、
いくら地価が上がったと言っても、
二重、三重のビックリでした。


小説が描いているように、
地面師は土地の権利証を偽造します。
でもその後不動産登記が電子化されおかげで、
印刷屋が紙の権利証を偽造するだけじゃ、
現代の地面師は商売になりません。


そこで考えられるのは、
電子化以前の古い権利証か
司法書士が発行する保証書を使うやり方。
ワイドショーでは
「パスポートを偽造して所有者に成りすました」
と解説していたので、
司法書士も騙して保証書を作らせた可能性が高そうです。
バブル期より偽造技術は進歩していますから。


ただ、もっと大きな問題は、
63億円という金額の大きさ。
小説「最後の地面師」は金額2億円の事件ですが、
それでも紙袋へ詰めた現金の持ち運びに苦労します。
それが今回の事件では30倍以上の63億円!
車のトランクに入る筈もなく、
小型のトラックが必要なボリュームです。


銀行振込や銀行小切手も考えられますが、
バブル期に比べ本人確認が数段厳しくなった現在、
犯行現場にベタベタ指紋や足跡が残るような真似を
この犯人がするでしょうか?


謎だらけの事件ですが
「私たちの家や土地は大丈夫?」
という誰でも抱く不安を解消するには
一刻も早く犯人や手口を明らかにすること。
小説のネタよりも不動産取引の安心・安全が欲しい、
かめさんでした。


2017年7月末で18年10カ月になるかめさん流、
金・日本株・REIT(不動産投資信託)による運用実績は
恥ずかしながらの年10.18%(手数料税金差引前)、
手数料差引後では年9.99%ですm(_ _)m