2008/05/24 SAT
「世界の先物
【注1】
分散投資ファンド残高が5年で4倍」、
との昨日5月23日日経夕刊の記事。
NYの原油先物が連日のように最高値を更新している今日この頃なんで、
「ふーん」くらいに読み飛ばしそうになって、記事の最後で目が止まりました。
「原油なども対象とした日本の商品ファンド
【注2】
は8か月連続で残高減少」
何これ?
かめさんは腕を組んでなやんでしまいましたよ。
世界中の投資資金が商品に集まって、原油高の負の影響が深刻になっているのに、
何で日本だけ?
何もしなくても価格上昇で残高が増えるはずなのに?
確かに商品ファンドは手数料が高めですが、
手数料に無頓着(皮肉です=^_^=)な日本の投資家が、
投信より1%くらい高い商品ファンドの手数料を今更気にするとは考えづらいし・・・・・???
実は昨日の夕刊を見てからずっと気になっていたんだけど、さっきやっと分かりました。 「犯人はFX(外為証拠金取引)
【注3】
だ!」と。
つまり投機資金が商品ファンドからFXに移った、と推測されるんですね。
商品とFXは投資家も投機色が強い点で重なっているケースが多く、
販売会社も両方扱っているケースがままあるんですね。
理由はいつか機会があったら説明しますが、昨今のFXブームをせせら笑っているかめさんとしては、
「また勉強不足の日本の投資家が口車に乗せられて」とため息をついているわけです。
まあ、これだけ新聞やマネー雑誌、インターネットでFXの広告を見ると、
商品から目移りしちゃうんでしょうけどね
もちろん、商品を買っておけば、FXより儲かっていたのに、という結果論じゃないですよ。
投資家のみなさん、説明を鵜呑みにする前に、まず自分で勉強しましょう!
【注1】先物
現物取引に対して、未来の取引についてある価格での取引を約定すること(予約)をいう。
期待リターンの割引現在価値で資産評価を行い、為替先物予約、日経平均先物、債券先物、商品先物、原油先物などがある。
【注2】商品ファンド
金、原油、穀物、金属などいわゆる商品に投資するファンドの総称で、投資形態としては投資信託だけではなく、匿名組合、リミテッド・パートナーシップなども利用される。
【注3】FX(外為証拠金取引)
証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいい、「外国為替保証金取引」などともいう。FXとはForeign Exchange=外国為替の略。金融庁ホームページによれば、「少額で取引できる反面、差し入れた保証金以上の多額の損失が生ずるおそれのある非常にリスクの高い取引です。そのため、リスクを認識した上で、自らの責任で適切な投資判断を行うことが必要です。」とされている。