2008/06/05 THU
最近我が家の近くで連日全国ニュースで放映されるような凶悪事件が発生し、
現場近くを通るたびにこういった危険からわが身や家族を守る難しさを考えさせられています。
我が家もマンションだけど、二軒隣の人の顔も素性も知りません。
これでいいんだろうか、と思いつつ、田舎暮らしも知っている我が家、
あまり隣近所から干渉されない気安さにも魅力があります。

今朝の朝日新聞生活面に
「遊び場の安全対策 ”リスクは成長に必要”」の記事。
英国の専門家に聞いたこの記事を要約すると
「子供の遊び場から身体の安全を脅かす”ハザード”

【注1】

は取り除かなければならないが、
挑戦、克服し、成長するための”リスク”は必要との結論。
例えば、英国で80年代後半に8歳の女の子がブランコから転落して死亡した事故をきっかけに、
BBC放送がキャンペーンを張り、遊び場の遊具の下にゴムを敷設する例が増えたそうです。
この結果、死亡事故は確かに減少したけれど、腕の骨折などが増えたとのこと。
これは高いところからジャンプしても平気と考えることもが増え、
親も以前のように注意しなくなったせいと言われているようです。
加えてリスクを次々に除去した結果、遊具がつまらなくなり、
子供が公園で遊ばなくなってしまった弊害も大きいようです。

30年以上前「日本人とユダヤ人」という本の中で、イザヤ・ベンダサンという人が
「日本人は水と安全はタダだと思っている」と喝破しましたが、
いまやそんな楽観的な日本人はほとんどいないでしょう。
近所で起きた凶悪事件のような”ハザード”は断固排除しなければなりませんが、
難しいのは「挑戦、克服し、成長するための”リスク”」の方でしょう。
例えば去年の9月30日から施行された金商法

【注2】

の影響で、
投資信託などリスク商品の販売に時間を要するようになったため、
投資信託の販売が低迷し、株価にも影響している、との議論。
かめさんが「FX

【注3】

をこのまま野放しにしておいていいの?」
と考えているのと、同じ方向の議論です。

子供の遊び場問題についても英国では
「ハザードは論外だが、子供の健全な成長にはリスクが必要と考えるようになり、
一旦不適格とされていた芝生を認める動きが出てきている」とのこと。
日本でも、遊び場や金融市場について議論を深めていきたいものです。

【注1】ハザード hazard、障害物。ゴルフでバンカーなどの障害物もこう呼ぶ。

【注2】金商法
金融商品取引法の略で、従来からあった証券取引法、金融先物取引法などを統合して、
2007年9月30日に施行された。
特徴としては、
①金融商品を幅広く対象とする横断的な制度の整備、
②公開買付に関する開示制度や大量保有報告制度の整備、
③四半期報告制度の導入、
④開示書類の虚偽記載及びインサイダー取引の罰則強化
などが挙げられる。
【注3】FX
証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。
「FX取引」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。
FXとはForeign Exchange=外国為替の略。
金融庁ホームページによれば、「少額で取引できる反面、
差し入れた保証金以上の多額の損失が生ずるおそれのある非常にリスクの高い取引です。
そのため、リスクを認識した上で、
自らの責任で適切な投資判断を行うことが必要です。」とされている。

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