2008/06/20 FRI
朝日新聞によれば、5月29日のMONEY DIARYモノ言う株主で
取り上げた英系投資会社TCI(ザ・チルドレンズ・
インベストメント・ファンド)に対して
アメリカでも大手鉄道会社CSXの経営改革を巡って、
安全保障上の問題から議会で反発が強まっている、とのこと。
CSXが米軍やエネルギー省関係の輸送も請け負っているためのようです。
Jパワー(電源開発)に対する日本政府の対応が参考にされ、
英国政府の冷たい反応も含め、
モノ言う株主に各国政府が拒絶反応を示した格好ですね。


世界最初の株式会社は1600年に設立された東インド会社ですが、
当時は大航海時代の末期。
各国君主が出資者として資金を出し、
一攫千金を夢見る冒険家たちが大洋に船出してゆき、
資本家(各国君主)と経営者(冒険家)は明確に分離され、
航海中であるがゆえに、物理的にも、時間的にも
資本家が経営者に口出しすることは不可能でした。
経営の意思決定は甲板上で行われる会議。
これはBOAD(甲板)と呼ばれ、取締役会(BOAD)の原型となります。
一山当てた航海が終われば、金銀財宝の山分け、
即ち配当を行い、解散します。
こんなはかないくも、夢に満ちた会社の一生でしたが、
経済、社会の発展とともに一航海で会社の一生が終わるのではなく、
継続的に事業が発展していけるように、
東インド会社のような株式会社が生み出されました。


権力は腐敗する、の例えのとおり、
経営者も事業が継続的になると、資本家の目を掠め、
私腹を肥やすような輩が増えてくるのも世の常、人の常。
経営者に対する監視の目を強めようとする資本家と
経営者とのせめぎ合いが株式会社の歴史、
といっても過言ではないでしょう。
モノ言う株主も各国で煙たがられていますが、
こういった歴史の流れの中では必然とも言えます。


おりしも株主総会シーズンを間近に控え、
委任状の賛否欄に丸をする機会も増えます。
いつものように惰性で賛成に丸をするばかりではなく、
じっくり議案書を読んで、
モノ言う株主を目指して見るのも
大切な投資手法の一つかもしれません。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
03-6359-4979
090-3540-4179

かめさんのつれづれなるまMONEYのホームページです。

株式会社かめや投資経済研究所では、いずれの金融機関からも独立した独自の視点でのんびり、ゆっくり行く長期分散投資のノウハウを、金融工学やデリバティブの視点も交えて、分かりやすくお伝えしています。

日記・コラムは、マネー情報を中心とした「MONEY DIARY」とプライベートを中心とした「つれづれ日記」の二本立て。株、債券、為替、不動産、金、オルタナティブ、投資信託など資産運用の参考にするも良し、食う、蹴る、読む情報などから、かめさんになじむも良し。ご質問、ご意見、ご感想いつでも大歓迎です。

どうぞ気軽にお立ち寄りください=^_^=

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ

03-6359-4979
090-3540-4179

株式会社かめや
投資経済研究所

住所

東京都江東区