2008/06/24 TUE
昨日のこのコラムで取り上げたBRICs企業の時価総額上昇。
でも、今日の日経を読むと、
少なくともロシアで潤っているのは民間以上に”官”。
モスクワにオープンした高級日本料理店で二貫3千円前後する
日本直送のネタで寿司を楽しむのは大半がお役人。
この1年間の給料の伸びは民間が17%に対して公務員は30%。
何よりも公務員の数がプーチン政権の8年間で
116万人から162万人に増加とは・・・(^^ゞ
日本でいえば親方日の丸ですが、
中国では「鉄の鍋」というそうで、
よく感じがでていますよね。
でも日本もロシアのことを笑っている場合じゃないです。
先日のこのコラムでもFX(外為証拠金取引)を
中国のように当局が規制するのは?と書きましたが、
そのほかにも建築基準法改正による工事着工件数の激減や
金融商品取引法施行による投資信託販売の低迷とか、
この手の話は枚挙に暇がないっす。
フルフォードさんという日本在住のカナダ人が書いた
『日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日』では、
「日本は北朝鮮と並ぶ地球上に最後に残された社会主義国家」
とまで書かれています。
北朝鮮以外にも社会主義国家はあるような気はしますが、
フルフォードさんの目からは日本の官僚組織が
それだけ強大に映っているのでしょう。
何か事件があるとすぐ「国が」「お役所が」
という発言も気になります。
もちろん”官”でなければできないこともありますし、
”官”に任せた方が効率が良いこともあります。
でも行きすぎると、中国やロシアのような
官僚国家になってしまいます。
おりしも日本郵政を始めとした
政府保有株売却の日程が俎上に上っています。
各メディアでは株価の下落材料になると
悲観的な見方がされていますが、
かめさんは長い目では日本経済にプラスに働くと思っています。
1987年に119万7千円で売り出され、
現在50万円前後のNTT株の例を持ち出すまでもなく、
”官”の仕事を民間のモノサシで測るとどうなるか?
こうしたシビアな評価が脱「鉄の鍋」につながる、
と期待するかめさんでした。