2008/06/26 THU
今朝の日経によれば消費者金融大手のアイフル、武富士が
上場来安値を更新、アイフルの資金繰り不安まで報道されています。
ご存じのとおり、出資法上はOKだけど利息制限法上NG
という灰色金利が2009年末までに廃止され、
過去の取りすぎ利息の返還請求で消費者金融各社は青息吐息っす。
シティもディックという消費者金融会社の売却がうまくいかず、
日本の消費者金融からの撤退を発表したばかりですしね。
正直日本では消費者金融の評判は芳しくないです。
Jリーグでもパチンコ業界などと並んで、スポンサーとしては
好ましくない業種の一つになっていたはずですし。
ただ、良し悪しは別にしてニーズは大きいと思うんですけどね。
かめさんが銀行で融資の窓口をやっていたころ、
住宅ローン以外の個人ローンの審査は、原則として、
年収や返済金額の割合、延滞歴などを点数化した
スコアリングシートでやっていました。
で、仮に融資可能の点数が60点以上だとすると、
58点、59点とかで融資できない人が結構いるわけですよ。
そういった人たちがどうしてもお金を借りたい、
となるといきなり金利が10%以上も高い
消費者金融に行かざるを得ないわけですね。
銀行と消費者金融の中間が
すっぽり抜け落ちちゃっているのが日本の現状です。
別の意味で今話題のサブプライムローン。
新聞とかでは米国の低所得者向け住宅ローンと書かれていますが、
より正確には、上の例でいくと、58点、59点で
銀行でローンを組めなかった人たち向けのローン全般のこと。
ただ日本と違うのはいきなり銀行ローン+10%といった高金利ではなく、
2〜4%の上乗せ金利が適用されるそうです
(倉橋透・小林正宏,「サブプライム問題の正しい考え方」中公新書)。
もちろん、審査姿勢なんかに問題があったから、
今世界中を騒がせているんですが、
日本においてもニーズが大きいことは間違いないでしょう。
かめさんと同じことを考えている投資家が多いのか、
同じ消費者金融でもプロミス、アコムといった銀行系の株価は堅調。
心理的に嫌われやすい業種だけに、
銘柄選択を間違えなければ逆に今が買い時、
意外とおいしい業種かなと思っています。