2008/08/28 THU
資生堂が元気です。
9月から1個12万6千円の美容クリームを含む
超高級ブランドを立ち上げ、差別化戦略を加速しています。
7月10日のこのコラムでも、S堂化粧品の幹部の方の発言として
「うちの製品も、他の国内ブランドの製品も
材料費や技術は同じ」と言っていたことを取り上げていますが、
多分1個12万6千円の美容クリームも
そんなに原価は高くないでしょうね。
じゃ何が違うのか?
ヒントは今週号の週刊東洋経済にあった
「美容部員のノルマ廃止が顧客満足を高める」の記事。
資生堂のイメージは商品ではなく、美容部員、
という消費者アンケート結果がノルマ廃止を決断させ、
以前は「買わない客は無視されていた」のが
「花椿クラブ」の会員数上昇をもたらし、
高級ブランド戦略を加速させた、とのことです。
何せ床屋さんに行っても「お任せ」のかめさん。
美容クリームの良し悪しなど分かるはずもありません(^^ゞ
でも、銀座を歩いていて、いつも耳にする中国語や韓国語の声。
7月10日のコラムのように技術力では中国、韓国との差がなくなり、
ましてや価格競争力では太刀打ちできません。
差をつけるとすれば無形のブランド力。
資生堂の戦略がどういう結果となるか、
資生堂だけではなく、
日本の産業界全体のモデルケースとして注目です。