2008/12/16 TUE
昨日の日経夕刊に、岩手県が
地方債にデリバティブを使って金利負担増の記事。
ざっくりいうと、地方債という岩手県の借金で
支払金利を安くしようとギャンブルをしたら、
逆に支払金利が高くなってしまった、
という誠にしまらないお話(^^ゞ
ただ、デリバティブというのは
元々は保険の代わりに使うもの。
例えば、地方債という借金の金利が上がると困るので、
金利が上がったら保険金が下りる仕組みとか、
景気が悪くなって税収が減った場合に備えて、
日経平均株価が下がったら保険金が下りる仕組み
なんかが考えられますね。
ところが岩手県がやったのは
円安になると保険金が下りて儲かる仕組みで、
最近の円高で大損(^^ゞ
言ってみれば家を守るために普通は保険をかけるのに、
保険料を競馬につぎ込んでスッテしまったようなもの。
一方最近報道されているサイザリヤが
輸入食材の仕入れを安くあげるため、
オーストラリアドルのデリバティブ取引を利用し、
150億円の損失を被ったお話。
これも金額が大きく、株主なんかにとっては
「とんでもない話」ですが、岩手県よりはまだまし。
というのもサイゼリヤの場合は
家を守るための補修工事が失敗して
家が傾いてしまったような話なんですね。
岩手県のように最初からギャンブルに
お金をつぎ込もうとしたわけではないようです。
いずれにせよ、
デリバティブというのは○○とハサミは使いよう。
実は保険として使うのもかなり大変です。
くれぐれも岩手県やサイゼリヤのように
「○○円以上の円高なんて考えられないでしょう?」
なんていう競馬の予想屋みたいな甘言に乗らないように
お気をつけください(^^ゞ