2008/12/21 SUN
今朝の読売新聞1面トップは
「18私大 含み損688億円」の記事。
含み損が2008年3月末現在で
225億円に上っている某有名私大は
「長期保有が原則なので
現実の損失にはなっていない」
と釈明していますが、
ちょうど1か月前にもこのブログで書いたように
長期保有は言い訳になりません。
ましてや、「現実の損失になっていない」って・・・
まさか、教室で学生たちに
「いくら株価が下がっても、
売らなきゃ損にならない」
なんて教えているんじゃないでしょうね?
もし仮にこの釈明の通りの考えで決算をしているなら、
教室で教えるところの
「粉飾決算」と言われても仕方ないと思うんですが、
いかがでしょう?
読売新聞さん、よく調べたなと
感心するかめさんですが、
ぜひ知りたい数字がもう二つ。
一つめは、記事は今年3月末現在の数字ですが、
もっと損失が膨らんでいると思われる最近の数字。
二つめは、各私大によってどのくらいのリスクまで
耐えられるか当然差があるので、
各大学のリスク許容額である自己資本の数字。
長期投資や含み損といった言い訳ではなく、
この2つの数字がリスク資産に投資する場合の基礎、
いわゆるリスク管理に欠かせない数字です。
案の定というべきか、
37面では「私大、いいお客様」との見出しで、
カモがネギを背負っていた私大のリスク管理の甘さを
外資系証券会社に笑われています。
リスクは教室ではなく、現場で起きているんだ、
ということですネ。