2008/12/23 TUE
今朝の朝日新聞1面トップは
「トヨタ社長交代 豊田章男氏に」。
日経、読売には載っていないので
朝日の特ダネでしょう。
章男氏は教科書にも載っている自動織機の父・
豊田佐吉氏から数えて4代目、
現在の渡辺社長からバトンを引き継げば、
豊田家への大政奉還ということになります。
有森隆[2008],「創業家物語」講談社によれば、
章男氏の父にして6代目社長の章一郎氏
(現名誉会長、83歳、現渡辺社長は10代目社長)は
「私の目の黒いうちに息子を社長にしたい」
と思いを募らせていたと言いますから、
豊田家の悲願とも言えるでしょう。
ただ、「創業家物語」でも言っているように、
バブル崩壊後の日本経済を引っ張り、
生産台数世界一を達成し、
連結売上の8割弱を海外で稼ぐグローバル企業の顔と、
大政奉還には正直ギャップがあります。
そんな思いのかめさんの目に
今朝の読売1面の編集手帳が。
終戦直後のトヨタでは自動車だけで食べていけず、
当時学生だった御曹司章一郎氏は多角化のため
カマボコつくりの修行までしていた、とのこと。
当時のトヨタは大争議が勃発し、
銀行融資を引き出す条件として、
創業者喜一郎氏が社長を退任しているんですね。
世襲は何かにつけ非難を浴びます。
ただ、従業員や取引先の求心力として
うまく機能する場合も。
カマボコつくりの苦い経験が
DNAとして世界のTOYOTAに息づいていることを
期待するかめさんでした。