2008/08/22 FRI
昨日の日経夕刊に
「サウジ市場、外国人の株取引解禁」の記事。
サウジは世界最大の産油国ゆえにオイルマネーが
唸っていますが、自国の株式市場に投資されるのはごくわずか。
今月4日のこのコラム
「ハシェマとナンパ禁止:サウジが政府系ファンド検討」
にも書いたように、石油がなくなれば、
また、砂漠だけの国に戻ってしまう、
との危機感が自国市場の解放を急き立てているのでしょう。


しかし、記事の中で外国投資家は
「経済的利益を得られる」という、歯切れの悪い表現が。
サウジは、門倉貴史さんの
「イスラム金融入門」幻冬舎新書によれば、
MEDUSAと呼ばれるイスラム金融4大国
(他はマレーシア、ドバイ、エジプト)の一つ。
イスラム金融で利子が禁じられているのはよく知られていますが、
売買益や配当は国や宗派、
時には人によって解釈がまちまちなため、
こんな表現になったのでしょう。


一方今朝の日経では「東証ETF、伸び悩み」の記事。
ETF、Exchange Trade Fundというのは日経平均のような
特定の指数・指標に連動する投資信託で、
最近は、業種別や海外株価指数型、金連動型も登場しています。
伸び悩みの原因は、使い勝手の悪さ。
かめさんはETF自体は手数料が安いですし、
リスク分散投資の重要なツールと考えています。
でも、金連動型のETF一つとっても使えません(^^ゞ
これはすべて金商法というお役所仕事のせいです。


イスラム金融では新しい商品を出す時は、
必ずイスラム法学者のお墨付きが必要です。
日本ではイスラム法学者の代わりに金融庁。
外人から見れば
日本市場に魅力がない理由が分かりますよね。

2008/08/21 THU
今日の朝刊各紙によると、
中国の華国鋒元主席が亡くなりました。
若い人にとっては歴史上の人物かもしれませんが、
あの悪名高き文化大革命を終結させた功労者。
でも、鄧小平との権力闘争に敗れ失脚したため、
現在の中国では評価が低いようです。


昔読んだ「ワイルド・スワン」という、
文化大革命を描いた小説。
そこには、腐敗、嫉妬、密告、リンチ、暴力などなど、
ありとあらゆる人間の醜さが描かれていました。
様々な批判を乗り越え北京五輪が終わろうとしていますが、
現指導体制は盤石なのでしょうか?


今日の日経によると、欧州で複写機首位のリコー。
地元販社を相次いで買収するなど積極的ですが、
ロシアではいまだ商社を介在させ直接進出していない、
とのこと。
理由は「ロシアはまだ政治リスクが大きい」。


かめさんはこのコラムのほか、セミナー講師、メルマガなどで
リスクマネジメントの大切さを伝えています。
でも、回避困難なリスクが必ず存在します。
政治リスクはその典型。
投資先企業の情報は会計情報を通じて手に入りますが、
正確な政治情報の入手は極めて困難です。
それでもリスクを抑え、安定したリターンを得るためには、
複数国へのリスク分散投資が大事ですね。

2008/08/20 WED
東証REIT(不動産投資信託)指数が
4年ぶりの安値となりました。
REITはご存じのように、
不動産からの収益を投資家へ還元する不動産投資信託です。
日本では2001年2銘柄でスタートして以来
順調に残高を増やしてきたが、
サブプライム問題や中堅不動産企業の倒産から
新規発行が停滞し、価格も下落が続いていました。


最近人気の財産3分法投信などでも、
株・債券・不動産への分散投資が注目され、
このうちの不動産投資はREITがほとんどを占めています。
不動産は株や債券と異なった値動きをするとされ、
リスク分散投資に欠かせません。
特にREITは換金性が高く、
比較的少額からの投資も可能なので人気を集めてきました。
また、賃貸料収入は不動産価格と比較して変動が少なく、
ミドルリスク・ミドルリターンの金融商品と言われたことも
人気を集めた一因でしょう。
でも、去年のREITの標準偏差(値動きの幅)は株以上。
十分リスクを考えて投資する必要があります。


今回の下落も銘柄間の格差が大きく、
利回り3%台から10%台まで大きな開きが。
やはり、REITの中でも、人気銘柄と不人気銘柄、
オフィスビル・タイプとマンション・タイプ、
都心タイプと地方タイプと、リスク分散が成功の秘訣です。

2008/08/19 TUE
今日の日経によればサッカーくじtotoが売れ行き好調で
借金を前倒し返済する、とのこと。
ご存じのうように、01年の発売当初は好調だったtoto。
その後低迷しましたが、サッカーの結果を予想しなくても
最高6億円が当たる仕組みで人気沸騰、
サッカ−ファン以外にも購入層を広げたことが
今回の返済につながったようです。


熱烈なサッカーおやじのかめさんも
発売当初は結構買っていて、数千円単位ですが
2回的中させたこともあります、エッヘン=^_^=
でも、最近は完全に宝くじ化し、仕事が忙しいこともあり、
足(インタネットで買うことが多いのでクリックが?)が
遠のいちゃってます。


かめさんとしては、宝くじよりは少ないとはいえ
50%近くが当選金から控除されるtoto。
マネーのプロとしては効率の悪い投資なのですが、
多くが全国の小中学校への芝生敷設など
スポーツ環境整備に使われていることもあり、
ほとんど寄付金の感覚です。
とはいえ、現状は多くの人が一攫千金、
6億円を夢見て購入しているのが現実。
金融工学の考え方からすれば、
銀行預金の方がまだ期待リターンが高いので、
宝くじやtotoは論外なんですけどね(^^ゞ。


でも、なんでみんな宝くじやtotoをやめられないんでしょう?
実は経済学者や心理学者が様々な仮説を立てています。
このブログで紹介するスペースはありませんが、
そんな”なぜ”を考えるのも楽しいですよ。

2008/08/18 MON
連日の北京五輪中継で
テレビの前から離れられなかった皆さんも多かった今年の夏。
サブプライム問題に端を発した景気低迷もあって、
海外旅行↓、渋滞↓の動かぬ夏(8月16日日本経済新聞)、
さぞかし、視聴率↑で、
民放各社はウハウハと思いきや・・・・・。


今日の読売新聞によれば、
民放各社は景気後退によるCM収入減を補うため、
DVD販売や映画への出資だけではなく、
婚礼事業や小売業にまで手を広げている、とのこと。
北京五輪もCM収入アップにはつながっていないようです。


華やかな放送業界ですが、
視聴率でトップを快走するフジテレビですら
株価が上場来最安値を更新するなど業績先行きには
不透明感が漂っています。
原因はまず、昨今の景気後退。
でも、景気には波があり、必ず回復します。
そこで問題は構造的なところに行き着きます。
一つはネットCMの台頭。
もう一つは、若者のテレビ離れ。


ちょうど、今日の日経”私の履歴書・電通成田豊さん”でも
1960年代、広告シェアが
新聞からテレビに移る様子が描かれています。
テレビも王者の地位に就いた後、
80年代には家庭用ビデオの普及で
危機を叫ばれた時代がありました。
さて、今回テレビVSネットの王者交代はあるのか?
興味は尽きません=^_^=

2008/08/17 SUN
つれづれ日記にも書いたジャマイカ・ボルトの
圧倒的な陸上男子100M世界新記録9秒69。
ボルトが胸を叩きながらゴールしたとき、日本の解説の方は、
「わー、ちゃんと胸をはってゴールすれば、
もっと記録は出ていたのに」と嘆いていました。
たしかに、追い風4メートルのため参考記録となっている
米国・ゲイの9秒68があるし、
ボルト本人も9秒60は出せる、と豪語しています。


でも、陸上はもちろん素人にして、
いまや100Mを完走できるか怪しいかめさん
(←サッカーまたはフットサルボールがあれば走れます(^^ゞ)。
そんなかめさんだから思うんでしょうが、
あの余裕があるからこそ、
あの記録が生まれるんじゃないでしょうか?
横を向き、手を広げ、胸を叩けば空気抵抗が増し、
力学的にはタイムは間違いなく落ちます。
でも、そんなボルトの体を動かしているのは、ボルトの心。
ボルトの遊び心が偉大な記録の原動力になった気がします。


実はファイナンス(金融経済学)の世界も、
数学重視の金融工学に
心理学を加味した行動ファイナンス
と呼ばれる領域が広がりつつあります。
人間、力学だけでは動きません。
そんな領域も紹介していくつもりのかめさんでした。

2008/08/16 SAT
今日のタイトルを見て
「あれっ、大数の法則じゃないの?」
「かめさん、チョンボしたな」
と思った読者のみなさんもいますよね=^_^=
でも「小数」の法則です。


「大数」の法則は、ご存じのとおり、
コインを繰り返し投げれば、
表が出る確率がどんどん二分の一に近づいていく、
といった確率論の法則で、
保険なんかにもよく使われる
金融工学の考え方ですよね。
これに対して「小数」の法則は、
コインの表が3回続けて出たので、
次は裏が出ると予想するような、試行回数が少ないのに
大数の法則が当てはまると錯誤することで、
ギャンブラーの誤謬、なんても言われますね。
これは金融工学の世界に
心理学を持ち込んだ成果の一つです。


例えば今日の日経に
「商品相場に五輪特需、開催年に上昇傾向示す」
とありますが、
過去9回の五輪開催年の商品相場の騰落率は6勝3敗。
これって、小数の法則、コインの表が3回続けて出たので、
次は裏が出ると予想するのに近くないですかね?
ま、さすがに日経の記事も
「先行きは予断を許さない」という終わり方で、
ちゃんと逃げ道を用意してありますけどね(^^ゞ


「なるほど」と笑っている読者のみなさん、
世の中こんな話はごろごろ転がっていますよ、
お互い気をつけましょう(>_<)

200/08/15 FRI
北京五輪男子柔道100KG級で
日本選手団主将・鈴木桂治選手が
まさかの2試合連続1本負け。
旗手を務めた福原愛ちゃんも卓球団体では不調のようですから、
やはり目に見えない「重圧」があるのでしょうか?
一方、北島康介選手や体操・内村選手のように
「重圧」をものともせずに大活躍する選手も。


今朝の日経1面トップは、ユーロ圏初のマイナス成長の記事。
昨日のこのコラムで取り上げた、日本のマイナス成長もあり、
日米欧で景気に後退色、との内容になっています。
となると、当然期待は新興国経済、
特に中国、インドに目が行きますよね。
さしずめ、北京五輪の
鈴木桂治選手・福原愛選手・北島康介選手のような存在。
そうすると日本経済は「厳しそうだな」といわれ、
やっぱり駄目だった反町JAPANか?

すみません、話が脱線しました(^^ゞ


かめさんも中国経済、インド経済については多少減速しても、
今後最低5年は高成長を続けると思います。
ただし、両国が高成長をとげても
日本で投資する以上為替リスクがあります。
また、国の経済が成長しても個別企業特有のリスクが存在しますし、
ここ1年のサブプライム問題による株式下落のように、
長期的には成長しても、一定期間をとると
相場が下落する期間リスクも存在します。
こういったことを考えると、いくら高成長が見込まれても、
中国やインドに集中して投資するのは、いわばギャンブル。
鈴木桂治選手のような「まさか」があります。
やはり投資国や投資先、投資期間などを分散する、
リスク分散投資をお勧めします。

2008/08/14 THU
昨日の夕刊各紙1面に4-6月のGDPマイナス2.4%の見出しが。
景気動向は株価や金利に大きな影響を与えますので、
このコラムを読んでいる皆さんの多くが
「マイナス成長か、やっぱり原油高やサブプライムが
景気の足を引っ張っているんだな」
という感想をお持ちですよね。
もしかしたら、
「北京五輪で盛り上がるお隣中国が
二ケタ成長を続けているのに」
といった思いもあるかもしれません。
さらに、かめさんのようなおやじになると、
「日本も60年代の高度成長時代は二ケタ成長だったのに」
とか古き良き時代に思いをはせるかも知れないですね(^^ゞ


ま、少子高齢化の日本、
「二ケタ成長はもう、夢のまた夢」
と思っている方が大半だと思いますが、
じゃ、どれくらいの成長率が
及第点なの?ちょうどいいの?身の丈なの?
といった素朴な疑問が湧いてきますよね。


そんな疑問に答えてくれるのが、
先月18日日経17面にもあった
英国の経済学者アンガス・マディソンの
「先進国のGDPの平均成長率は
20世紀を通じてほぼ年率2%だった」との研究。
昨年まで5年間の日本のGDPも年2.1%の成長ですから
「贅沢をいえばきりがないけど、年2%成長ってまあまあじゃん」
という気がしません?
かめさんはGDP2%成長を基準に景気を考えることにしています。


この他にも経済や資産運用には
「この数字を押さえておけばという」数字、
参照点と呼ぶべき数字がたくさんあります。
これからもおりに触れて、
こういった役立つ数字を紹介していきたいと思います。

2008/08/13 WED
見事北島康介が世界新記録で北京五輪100M平泳ぎを制しました。
ピークをオリンピック決勝にもってくる集中力はさすが!
の一言ですね。
でも、話題をさらったスピード社製水着を扱う
ゴールドウインの株価が2日連続でストップ安。
ネットの掲示板を見ても、
売り遅れた個人投資家の悲鳴が溢れています。


一躍水着問題で売買高が急増した
ゴールドウィン株については6月11日、13日、15日の
MONEY DIARY「水着と株価」で、
かめさんの考えを書いていますので、
ご興味がある方はそちらをどうぞ。
かめさんの考えは、
「株価を決めるのは長期的には企業価値だけど、
短期的には心理戦、ポーカーのようなギャンブルだよ」
ということ。


実はかめさん、最近は仕事の方が面白くて
とんと御無沙汰だけど、
競馬に麻雀、TOTOと大のギャンブル好き。
なんで、今回のゴールドウィン株のような相場に
熱中する人の気持ちが分からないではありません。
でも、今現在の下がった相場でも
最低30万円くらい必要なゴールドウィン株の売買は、
かめさんの金銭感覚では、遊びの域を超えています。


さっき、北島が200Mでも1位で準決勝を通過し、
明日の決勝へ。
掲示板では「700万負けた!」「財産が5分の1に」
といった声に交じって、
「200M決勝が終わるまで分からない」との声も。
いずれにせよ、株の怖さが分かる格好の例、
かめさんは高みの見物です。

2008/08/12 TUE
先週家族で焼肉を食べに行ったところ、
久しぶりにサントリービールを口に。
かめさん、ウイスキーはサントリー党だけど、
ビールはどうも・・・(^^ゞ
何が、どう違うの?と言われても、
こればっかりは好みの問題だから
どうしようもありません、はい。


でも、そんなかめさんには今一のサントリービールですが、
史上初めてサッポロを抜き、上半期は売上業界第三位に。
サントリーが値上げを見送ったのが主因のようですが、
1963年のビール事業参入以来、
万年4位に甘んじていただけに喜びもひとしおでしょう。
同時に08年12月期にもビール事業が、
初めて黒字化見込みとのこと。
石の上にも3年と言いますが、
45年間も赤字だったビール部門を抱えられてきたのも、
非上場企業ゆえの強みかもしれないですね(^^ゞ


そういえばブルドッグソースへのTOB(株式公開買い付け)など、
「モノ言う株主」として暴れまわっている
スティール・パートナーズが、
今回4位に転落したサッポロビールとやりあっているんでしたね。
スティール・パートナーズはいわゆるハゲタカファンドですが、
アデランスでは経営に関わることになり、
その成否が注目されているところ。
もし、スティール・パートナーズが
サッポロビールの経営にかかわれば、
ハゲタカファンドは45年どころか
3年も待っちゃくれない連中ですから、
ビール業界3位争いが、
”石の上にも45年”VS”ハゲタカ”の対決になり、
これは見ものですぞ=^_^=

2008/08/11 MON
今朝の日経1面トップは
「年金受給額、物価上昇でも据え置き?」の記事。
20代-40代の年金に対する信頼度が2割程度
(7月24日付朝日新聞世論調査)と極めて低い現状を考えると、
年金に対する不信感が増幅しないか心配なかめさんです。


いうまでもなく年金は、資産運用の観点から見ると、
余命リスク、長生きすることによる
コスト増加を回避できる重要な投資対象。
ま、投資対象というと違和感がある人もいるでしょうから、
ポートフォリオ(資産構成)の重要な一部分。
にもかかわらず、年金未納や消えた年金と
議論の根底を揺るがす問題が続出、ますます不安が募ります。


我が娘もいつか「どーせ私たちは年金もらえないから」
と言ってましたが、年金には税金からの補てんがあることや、
障害年金のことは知りませんでした、
ホントにもー、プンプン゛(`ヘ´#) 。


舛添さん、やること山積状態でしょうが、
まず、この辺から手をつけるのもいかがでしょう?

2008/08/10 SUN
今月の日経「私の履歴書」が成田豊・電通最高顧問
と知ったときから、
かめさんはそれはもう楽しみにしていました。
第4の権力と言われるマスコミを支配する電通、
面白くないはずがありません。
問題はどこまで書けるか、
どこまで書く気があるかでしょうけどね。


でも、そんなかめさんの期待に反して
昨日の第9回までは平凡、面白くありませんでした。
まあ、生い立ちがほとんどだから、
いくら”成田天皇”と呼ばれた傑物でも、
盛り上がりようがないか(^^ゞ
やっと、今日、東大法学部なのに、
結核の既往症から就職試験を落ちまくり、
やっと電通に入った経緯が。
小さい頃母親に「広告なんて見ちゃいけません」
と叱られた思い出や、
社長就任後、新日鉄の今井社長に
「広告業を選ぶとは先見の明があった」
とほめられた打ち明け話で、
当時の広告業界の地位の低さを苦笑交じりに描き、
やっと面白くなつてきました(^^ゞ


成田さん入社後の電通は、
日本経済の発展とともに業界のガリバーに上りつめ、
広告業界の地位も飛躍的に向上します。
でも、今日の朝日新聞にもあったように、
ネットを使った新たな広告手法や技術が次々に登場、
検索連動型広告は千億円市場に育ちました。
この記事によれば従来からのマスコミ4媒体
(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)の07年広告料収入が
前年比△2.6%だったのに対して、ネット広告は24.4%の増加。


成田さんが、どんな広告業界を夢見てきたのか。
また、どんな未来予想図を描いているのか。
残り21回がとても楽しみなかめさんでした。

2008/08/09 SAT
昨日の日経に米国大手銀行のシティグループと
米国大手証券メリルリンチが金融商品のリスク説明不十分で、
顧客からの強制買い戻しと
金融当局への課徴金支払いを命じられた、との記事。
スイス銀行系のUBSも同様の措置がとられたようです。


問題の金融商品は
オークション・レート・セキュリティーズ(ARS)
というそうですが、記事を読んでも、
かめさんよく分かりません(^^ゞ
かめさんの経験でも、売っている金融機関の職員で、
きちんと説明できる人間はほんの一握りなはずです。


こういったデリバテイブ(金融派生商品と訳します)を
使った商品に対して、皆さんはどうしますか?
①近づかない
②損をしてもあきらめられる金額の範囲内で投資を考える
といったところが常識的ですよね。
でも、近づかないつもりでも、気がつかないうちに、
あちらから近づいてくることがよくあります。
また、損をしてもいい金額を超えて
損をしてしまうこともあります。


いずれも怖い話ですが、かめさんはこういった商品を
「隠れデリバティブ」と呼んでいます。
かめさんはセミナーや執筆でこういった話をみなさんに楽しく、
分かりやすくお伝えしていくつもりですので、
これからも応援よろしくお願いいたしまーす=^_^=

2008/08/08 FRI
いよいよ今夜、北京オリンピックの開会式。
世界の人口の5分の一を占め、
日本からも近い大国で開かれるオリンピックは、
これまで以上にかめさんたちの関心を引いています。
ただ、やはり一番心配なのは、テロにより、
選手や各国元首、観客たちの身に危険が及ぶこと。
今日の開会式も、観客数以上の警察官が配置され、
マンツーマンの警備体制が敷かれるようですが、
これはとりもなおさず、
テロのリスクの高さを物語っています。


最近は1964年の東京オリンピックと
比較する記事をよく目にします。
昨日の日経によれば、東京五輪当時の日本の一人当たりGDPは、
現在価値に引き直して3,300ドル、昨年の中国は2,460ドルと
かなり近づいてきています。
加えて、自家用車の普及、貿易摩擦など、確かに、
中国は日本がいつか来た道を辿っているようにも見えます。
ただし、日本の約10倍の人口を抱える中国。
一人当たりGDPが同じならば、その影響も10倍になります。
なんだかんだいっても、依然世界で一番安全な日本。
もちろん最近は疑問符がつく事件が頻発していますが、
中国がテロを力でしか抑えられないとすれば不安は募ります。


テロには様々な要因があるでしょう。
ただ、それらはすべて経済的な格差に行きつくといわれます。
例えば所得税。
これも昨日の日経によれば、
先進国では所得税が税収の30%を占めますが、
中国ではわずか10%程度。
税による所得の再分配が機能していないことが分かります。
税金と言えば、過酷な領主の取り立て、
といったイメージもありますが、
実は税による所得再分配は民主主義の根幹。
中国が国内の経済的な格差を少しでも早く是正して、
かめさんたちと仲良く共存できることを望みます。

2008/08/07 THU
開会式より一足先にスタートした五輪サッカー。
昨日は女子日本代表なでしこJAPANが
ニュージーランドに0-2とリードされながら
追いつき2-2の引き分け。
ただ、勝ち点1を得たとはいえ、
残り2戦は前回金メダルのアメリカ、
前々回金メダルのノルウエーと厳しい戦い。
昨日の試合は勝ち点2を失った痛〜い引き分け。


で、昨日の試合、解説の小島伸幸さんが、
0-2と日本がリードを広げられると、
「サッカーは1-0より2-0のリードの方が危ないんです、
だから日本はチャンスです」と盛んに繰り返します。
それを聞いていた上の娘が「何言ってんのこの人」
と馬鹿にした表情。
ばりばりの理数系ッ子の娘からすると、
1-0より2-0のリードの方が危ない、
なんてあり得ないんでしょう。
ま、フツーは娘の言うとおりっすよね。
でも、かめさんは試合に入れ込みながら、
「サッカーでは良くそう言うんだよ」
と小島さんを擁護に回ります。
娘はとりあえずサッカーに関しては親父を信用しているので
「へー、そうなの」と今一納得はしてないけど、一先ず終戦。


小島さんが言いたいのは
「2点リードだと気持ちに緩みが生まれ、
もし1点差になったら追い上げる側に勢いが生まれて、
同点、逆転が生まれやすい」ということっすね。
実際、サッカーを見たり、やったりしていると、
結構バカにできないくらい起きるんですよ、これが(^^ゞ
まあ、サッカーオタクには常識のこの論法も、
昨日の小島さんの話っぷりでは、
うちの娘には、ちと伝わらなかったかも(^^ゞ


でも、実はこの論法、金融工学の世界でも
全く同じことが言われているんですよ、ヘー。。。
昔の金融工学は確率論を中心としてたんですが、
最近は心理学的な要素がウエイトを増してきています。
小島さんの解説も、なんか精神主義的な響きがありますが、
2002年のノーベル経済学賞を受賞したカーネマンという人の
プロスペクト理論で説明することも可能なんすね。
小島さんがそこまで考えていたか、どーかは別として、
どーせならその勢いで3-2と逆転して欲しかった、かめさん。
ま、前回は逆に格上と見られたスウエーデンを破った実績もある、
なでしこJAPAN、グループリーグ残り2戦に期待しましょ=^_^=

2008/08/06 WED
今日の日経に「東証の金ETF低調」との記事。
金ETFというのは、一言でいうと、
金価格に連動した投資信託でいつでも売買できます。
ただし、日本の場合は法律の規制もあり、
不自由な点も多かったのですが、
徐々に使い勝手が良くなっています。
商品説明がこのブログの目的ではないので割愛しますが、
東証と大証(大阪証券取引所)で商品内容が違いますし、
興味がある方はネットでどうぞ。


で、かめさんが日本の金ETFに対して持っている
最大の不満は金地金に交換できないこと。
東証はできることになっているんですが、
10億円近く保有しないとだめです。
東証、大証あわせても1日の売買代金が7億円だっちゅーに、
どっから10億円なんて金額が出てくるんねん?


金(ゴールド)は第三次世界大戦のような
世界経済が壊滅的な打撃を受けても最後の拠り所になる、
いわゆるラストリゾートと呼ばれる資産。
日本人は、
「確かに最近の金は値上がりしているけど、
金利は生まないし、保管は面倒だし」
という人が多いんですね。
でも、金融工学やリスク分散投資の考え方すると、
どんなに少額でもいいから金(ゴールド)を
ポートフォリオ(資産構成)の中に入れるべきです。
例えば、究極のポートフォリオというべき各国政府の支払準備。
1930年代に金本位制が崩れ、
紙幣発行のための金保有は不要になりました。
でも、各国は金保有を増加させています。
欧米の年金基金も金ETFの中心的な投資家になっています。
例をあげればキリがありませんが、
日本人の金(ゴールド)に対する意識は、
先進国、主要国の中で最も低い部類に属すると思います。


金(ゴールド)への投資方法は金ETFだけではなく、
貴金属商、メーカー、商社、銀行、商品取引会社ごとに
様々あります。
金投資を短期的な投機対象としてとらえるのではなく、
長期的なリスク分散投資の一環として考えることを
おすすめするかめさんでした。

2008/08/05 TUE
昨日、中国新疆ウィグル自治区で、警官16人が死亡、
16人が負傷する痛ましい爆弾テロが発生しました。
昨日のこのコラムで、かめさんが
イスラム経済の持続的な成長に懐疑的なことを書いたせいで、
アラーの怒りに触れたか?
なんて、つまらない冗談を言っている場合じゃありません。


すでに現地入りしている北京五輪の日本代表選手の間にも
不安が広がっているようです。
北京の警備はかなりのレベルのようですが、
何せ広い中国、北京以外の警備が手薄なことを
中国当局も認めています。
女子サッカーなでしこジャパンの試合会場である
上海のスタジアムでも爆弾テロ計画が発覚したり、
特にサッカーは男女ともに北京以外の開催が多いので、
万が一のことがないか心配なかめさん。
中国新疆ウィグル自治区はイスラム系市民が多数を占め、
テレビで見ても、
漢民族とは明らかに顔立ちが違う人々がたくさんいます。
首都北京から遠く離れ、宗教的にも、民族的にも
中国政府の支配下に置かれるのは様々な不満があるのでしょう。
でも陳腐な表現ですが、
平和の祭典オリンピックが
平和裏に終わることを願ってやみません。


同じ今日の朝日新聞によると、
アラブ首長国連邦(UAE)の首長国の一つドバイでは、
鉄道や道路・空港といった社会資本整備に
日本企業からの直接投資が急増している、との記事。
特徴的なのは、ドバイは周辺諸国に比較して
産油量が少ないが故に、いち早く経済特区を志向し、
有望な投資先として周辺の産油国からオイルマネーが流入し、
今日の繁栄を築いている点です。


幸か不幸か世界の主要産油国はイスラム諸国に集中しており、
これをアラーの思し召しと言う人もいます。
ただ、第一次世界大戦後にエネルギーの王座が
石炭から石油に移って80年がたつにも関わらず、
世界経済の王座に変化がないことに
焦りを覚えている人もたくさんいます。
昨日のコラムとは視点が違いますが、
イスラムの人たちがドバイをお手本としてくれることを
願ってやまないかめさんでした。

2008/08/04 MON
先週金曜日の読売新聞に、
全身ビニール製雨合羽(って最近は言わない?)
のような服を着て、
頭をスカーフとサンバイザーですっぽり隠した女性が
家族とビーチで遊ぶ写真が。
「な、なんだこの格好は」と驚くかめさん。
この格好、実はイスラム教の教えに従い、
素肌を見せないイスラム水着「ハシェマ」とのこと。
「さぞかし暑いだろうに」と余計な心配をするかめさん。


最近はこういった風俗に限らず、
イスラム教の教えに反する金利取引や
お酒関係への投資を禁じる
イスラム金融、イスラム保険の話題を
テレビや新聞で目にしますよね。
このバックには言うまでもなく原油価格高騰による
オイルマネー膨張があります。
例えば7/30日経夕刊に載った
「サウジが政府系ファンド設立検討」の記事。
これは世界最大の産油国であるサウジアラビアが
産業インフラ整備に必要な技術導入のため、
外国企業の株式を取得しようという動きなんですね。
「今は原油高によるオイルマネーで潤っても、
国内産業が発展しなければ、
また砂漠だけの国に戻ってしまう」
という危機感の表れ、
といった解説が普通はされるとこですよね。


ここで、ちょっと待った!
(と、興奮するほどのことじゃないけど(^^ゞ)
じゃ、今まではどうだったの?という素朴な疑問。
サウジはこれまで余ったオイルマネーの多くで
アメリカ国債を買っていました。
これは、アメリカに国、正確には王族を守ってもらうためでした。
逆に国内産業が発達すると、中産階級や労働者階級が力をつけて、
現在の王族支配が危うくなる、という考えがあったんです。
パーレビ国王が追放されたイラン革命も
サウジ王族にとっては恐怖体験になっているはずですね。


で、今回の産業インフラ整備の動き。
もし、本気なら国際分散投資にイスラム経済を
本格的に組み入れることを考えなければなりません。
ただ正直かめさんは懐疑的です。
第一次石油ショック、第二次石油ショックがあっても
本質に何の変化もなかったイスラム諸国。
柔らかいとこでは、先週土曜日の読売に
「サウジでペットを使ったナンパ禁止」の記事。
またもや、???のかめさんでしたが、
男女同席を厳しく制限するイスラムの教えの目を盗むため、
ペットを利用したナンパが流行し、その禁止令とのこと。
やっぱり、ちと、現状、
イスラムのみなさんとは距離がありすぎます(^^ゞ

2008/08/03 SUN
今朝の日経に401K投資信託残高が前年比8%増加の記事。
401Kは運用成績に応じて年金の給付額が変わる
確定拠出年金と呼ばれるもので、
投信全体の残高が株安により11%減少しているのと
対照的な動きになっているそうです。


ご存じのとおり401K投信は毎月一定額を積み立てていくので、
先月28日のこのコラムでも書いた、
株価が安い時にたくさん買い、高い時は少なく買う
ドルコスト平均法投資になるんですね。
結果、気楽にリスク分散しながら
「逆張り」投資ができる優れもの。


実はかめさんも401Kをやろうと思いつつ
忙しさにかまけて後回し、すんません(^^ゞ
でも、モーニングスターなど投信の比較サイトを覗くと、
あっ、この投信いいな、と思うと401k専用投信だったりして、
各運用会社も401Kには相当力を入れています。


以前はせっかく会社が401k年金を導入しても、
定期預金に預けっぱなしという人が6割にのぼるなど、
???なことが多かった401K。
でも、今朝の記事によればトマトジュースなんかのカゴメが、
運用商品を選択せず定期預金に預けっぱなしの社員は、
投信に自動的に投資させる制度を導入するなど、
401Kの趣旨を生かそうとする動きも。


かめのようにのろい歩みで構いません。
のんびり、ゆっくりリスク分散投資を進めていきましょう=^_^=

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