2008/08/22 FRI
昨日の日経夕刊に
「サウジ市場、外国人の株取引解禁」の記事。
サウジは世界最大の産油国ゆえにオイルマネーが
唸っていますが、自国の株式市場に投資されるのはごくわずか。
今月4日のこのコラム
「ハシェマとナンパ禁止:サウジが政府系ファンド検討」
にも書いたように、石油がなくなれば、
また、砂漠だけの国に戻ってしまう、
との危機感が自国市場の解放を急き立てているのでしょう。
しかし、記事の中で外国投資家は
「経済的利益を得られる」という、歯切れの悪い表現が。
サウジは、門倉貴史さんの
「イスラム金融入門」幻冬舎新書によれば、
MEDUSAと呼ばれるイスラム金融4大国
(他はマレーシア、ドバイ、エジプト)の一つ。
イスラム金融で利子が禁じられているのはよく知られていますが、
売買益や配当は国や宗派、
時には人によって解釈がまちまちなため、
こんな表現になったのでしょう。
一方今朝の日経では「東証ETF、伸び悩み」の記事。
ETF、Exchange Trade Fundというのは日経平均のような
特定の指数・指標に連動する投資信託で、
最近は、業種別や海外株価指数型、金連動型も登場しています。
伸び悩みの原因は、使い勝手の悪さ。
かめさんはETF自体は手数料が安いですし、
リスク分散投資の重要なツールと考えています。
でも、金連動型のETF一つとっても使えません(^^ゞ
これはすべて金商法というお役所仕事のせいです。
イスラム金融では新しい商品を出す時は、
必ずイスラム法学者のお墨付きが必要です。
日本ではイスラム法学者の代わりに金融庁。
外人から見れば
日本市場に魅力がない理由が分かりますよね。