2009/1/14 WED
先日漫画「OL進化論」の単行本を読んでいたら、
タクシーがつかまらないシーンが
1冊に2回も出てきました。
今も連載されているこの漫画、
我が家揃って大ファンなんすが、
かめさんが読んだのは、
1990年のバブルへGO!の頃の第2巻。


片や今朝の朝日新聞によると、
昨年12月の景気ウォッチャー調査、
タクシー運転手や店員さんなど
街角景気に敏感な人たちへのアンケート調査結果が
3か月連続で過去最低を更新、とほほです(>_<)
そればかりか最近はタクシー運転手さんへの
強盗事件が頻発、防犯ガラス製造が追いつかないなど、
やりきれないところで需要が盛り上がっています。


先月12日のMONEY DIARY
「エムケイタクシーが作り出す1万人雇用」
でも書いたように、
雇用の受け皿としても期待されているタクシー業界。
とはいっても、銀座でも
客待ちの長いタクシーの列が目立ち、
1990年の「OL進化論」の世界は夢のまた夢。


そこで裸足の原住民に
靴をはかせる方法を考えるのがかめさん流=^_^=
普段健康とお金のために
ほとんどタクシーに乗らないかめさんですが、
どうすればかめさんがタクシーに乗りたくなるか、
考えたみました♪


①行き先が分かれば、
料金が時間に関係なく分かるシステム。
寿司屋さんの時価じゃないけど、
メーター見てドキドキはいやっす(^^ゞ
②予約も含めてどこにでも
すぐ迎えに来てくれるシステム。
電話で迎車料ありのシステムはありますが、
時間がかかるし、
携帯GPSでこちらの場所をすぐ探知して、
さっと迎えに来てくれる、いいなー=^_^=


かめさんタクシー業界は素人ですが、
まだたくさんの規制があるとのこと。
こんな2つのアイデア、ITを使えば
そんな難しくないんじゃないでしょうか。
世の中何かにつけ規制強化の方向に動き始めましたが、
こんなとこはぜひ柔軟に考えて、
タクシー業界から元気を回復して欲しい、
かめさんでした。

2008/1/12 MON
昨日の日経新聞・中外時評によれば
経団連が毎年まとめている
「経営労働政策委員会報告」から
”人間尊重”と”長期的視点に立った経営”
という言葉が消えた、とのこと。
この理由を同報告をまとめた
大橋全日空会長に尋ねたところ
「すっかり定着し、それを前提に経営するのは
今や当たり前なので、
わざわざ書くまでもないと判断した」
とのこと。


労働組合の影響力低下と比例するように、
その影響力低下が言われて久しい経団連。
それでも資本主義の総本山としての
存在感は大きいはず。
その経団連が、
宿題を忘れた小学生の言い訳程度のコメントとは
・・・、もちろん、喝!です゛(`ヘ´#)


すっかり定着し、前提になっているならば、
なぜこれだけ派遣切りや内定取り消しが
横行しているのですか?
もちろん、雇用の確保の前提には
企業の存続があります。
でも、その前にワークシェアリングなり
正社員の報酬カットなり、
”人間尊重”と”長期的視点に立った経営”
で考えられることが
たくさんあるのではないでしょうか。


ライバル共産主義の総本山共産党が
党員数を伸ばしている事実を
しっかり直視して欲しいかめさんでした。

昨年9月12日、つれづれ日記に書いていた
「日本一あっさりしたラーメン:王子・伊藤」
のアクセス数が昨年末に急増して
びっくりしたかめさん。
もちろん、どこのどなたがご覧になっているかは、
一切こちらには分からないのですが、
昨日やっとその謎が解けました。
テレ朝の裸の少年という番組で12月27日、
東京ラーメンベスト30という特集をやって
伊藤が見事1位に輝いていたんすね。
「へへ、かめさんのラーメン力(?)も
ちょっとしたもんでしょ」
と低い鼻をちょっぴり高くしました=^_^=


でも、訳あって公表できませんが、
全体のブログアクセス数も
ページ開設後1年で目標にしていた数字を
7か月ですでに突破=^_^=
この数字は昨年ある新聞で見た、
アメーバブログの経済・法律部門で
人気投票1位だった札幌の税理士森大志さんが
1年で達成していた数字。
これを7か月で突破したのは
ひとえに読者の皆様のおかげ、
と心から感謝しています<(_ _)>


もう一つ感謝すべきは、
このブログの管理を委託している
ブログdeホームページのみなさん。
中でも電話サポートの親切さは特筆ものです。
もし皆さんがビジネスでHPやブログを始めたいならば、
自信を持ってブログdeホームページをお勧めします。
あっ、これって決してブログdeホームページさんから
お金をもらっている訳ではありませよー=^_^=

2009/1/7 WED
今朝の目覚ましテレビで
熊本城の改築費用を集めるため、
1口1万円からの一口城主を募集したところ
大人気とのこと。
一口城主のメリットは城主証、
入城が最大10年間無料になるパスポートのほか、
城主の名札が永久に城内に掲示されるそうです。
このおかげもあってか、
お城ブームの中でも
熊本城の年間入城者数は200万人を超え、
日本一だそうです。


実は熊本市は熊本城の改築費用を
熊本城改築に資金の使い道を限った
熊本市債を発行して人気を博した
実績があるんですね。
むむ、熊本市の財政課、
なかなかやるわい、と感心するかめさん。


でも、全国的にみると、
このコラムで取り上げただけでも、
ふるさと納税(7月24日、25日のMONEY DIARYで登場、
手続きが面倒(^^ゞ)や岩手県のデリバティブ失敗
(12月16日のMONEY DIARYで登場、
誠にしまらないお話し)など、
もう少し頭を使えや、
と切れそうになるケースが圧倒的。
だからニュースになるんでしょうが(^^ゞ


マックのスマイル0円じゃありませんが、
あたまを使うのも0円。
お役人の皆様、政治家の皆様、
少し熊本市を見習って、
あたまをお使い下さいませ、ませ(^^ゞ

2008/1/6 TUE
きのうの読売新聞に「投信に新風」と題して、
その一つに独立系投資信託会社が発売する
「コモンズ30ファンド」という投信が
紹介されていました。


1980年代以前の日本の投資信託というと、
短期的な利ざや稼ぎを狙い、
しょっちゅう証券会社から乗り換えを勧められる、
といったイメージが強かったんですが、
ここ10年くらいは投信の評価会社の誕生などで
流れは変わってきました。
それだけ、投資家が賢くなってきた
という証拠なんでしょうが、
「コモンズ30ファンド」のように
運用期間30年を基本とする、という投信は初耳。


どんな会社でも産業でも、
30年が一つの寿命と言われますが、
最近の世の中の流れを見ていると、
30年というのはかなりの長寿、
せいぜい10年くらいじゃないでしょうか。


そんな中で30年を一単位として投資する銘柄は?
と興味津々のかめさん。
手数料や販売チャンネルなど、
昨日の記事だけでは分かりませんでしたが、
要チェックやで〜=^_^=

2009/1/5 MON
今朝の朝刊各紙は1面で
イスラエルがイスラム原理主義勢力の実効支配する
パレスチナ自治区ガザへの侵攻を
大きく伝えています。
でも読者のみなさんも、どうも対岸の火事、
というか中東の紛争は宗教や歴史が深く絡むので、
ドーモよく分からん、
と思っている方が多いようです(^^ゞ


かく言うかめさんも、
本当のことはよく理解していません(^^ゞ
昔映画「十戒」で観た、モーゼが海を割って
ユダヤの民をエジプトから脱出させるシーンを
思い浮かべるくらいです(^^ゞ
あれ、確か1994年にアラファト議長たちが
ノーベル平和賞をもらって平和が訪れたはずでは?
なんて考えても、
数千年に及ぶ民族対立はかめさんの頭では、
想像を超えています。


でも、結局民族といっても、
生物学、DNAでは全く区別がないんですね。
宗教や居住地、習慣などで人間が勝手に
「俺とおまえは違う」と言っているだけ。
よって、かめさんたち日本人が
遠く離れた中東紛争を理解するのは骨が折れます
(言い訳?(^^ゞ)


でも、今朝の読売に載っていたイスラエルと
侵攻を受けたパレスチナ・ガザ地区の
経済格差比較表を観ると、
両者の違いがはっきり分かります。
1人当たりGDPはイスラエルがガザ地区の20倍、
失業率もイスラエル8%に対してガザ地区39%と
格差は一目瞭然。
この格差の大きな要因は
ウォール街のユダヤ系投資銀行(証券会社)
ゴールドマンサックスやソロモンブラザースを
スポンサーとする米国政府の存在があることは
世界の常識。
今回のイスラエルの侵攻作戦が
ブッシュからオバマ政権への移行時期を狙った
との観測が有力ですが、
世界同時金融危機による
ウォール街弱体化の影響はいかに?
中東情勢を占うためには
ウォール街からも目が離せません。

2009/1/03 SAT
お正月は女性が着飾る機会も増えますが、
3人の女性がいるかめさん家も
御召し替えが多くなります。
そんなとき、今年の話題は
保温効果があるユニクロの
機能性肌着「ヒートテック」。
これで千円ちょっとだよ、
と我が家の女性陣にも大人気。


ちょうど今朝の朝日新聞に
ユニクロブランドを展開する
ファーストリテイリング会長兼社長の
柳井正さんのインタビュー記事が。
何せデパート、スーパーなど他の小売が
軒並み前年比売上を落とす中、
ユニクロは去年ほぼ毎月前年比プラスの売上を記録、
特に「ヒートテック」が貢献した11月は
前年比30%増と一人勝ち状態です。
そんな一人勝ちの秘密を探るインタビューの結論は
「リスクをとり、”あった方がいいな”
を作り出す」こと。
うーん、言うは易し、行うは難しい(^^ゞ


そんな柳井さんが凡人と一味違う、と感じるのは
「これだけのリスクをとれる企業は普通はない」
と自社のハイリスク経営を十分自覚していること。
確かにフリースの大ヒット後、
社長を禅譲した柳井さんですが、
結局復帰、見事に業績を立て直しました。
そんな実績がリスクと正面切って向き合う自信
となっているのでしょう。
はだしの原住民を見て
「これじゃ靴は売れない」と思うか
「やった、靴が売れる」
と思うかは人それぞれ。
こんな世界同時不況の折だからこそ、
求められるのは後者でしょう=^_^=

2009/1/2 FRI
年末年始はどのチャンネルを回しても、
同じような顔ぶれでお笑いバラエティー(^^ゞ
もうちょっと芸がないものか、
と嘆く皆さんも多いかと思いますが、
12月29日のこのコラムでも書いた
山崎豊子「花のれん」では
吉本興業の創業者・吉本せいが、
関東大震災の時でも太平洋戦争の時でも
お笑いの火を絶やさないために
獅子奮迅の奮闘を見せます。


世界同時不況による広告収入減少、
ターゲットを絞ることができるネット広告の台頭で、
民放各局も赤字決算が続出。
そんな中、吉本興業は業績も株価も健闘しています。
決してテレビで見るお笑い芸人だけが
吉本の姿ではありません。
12月には米国でネット上に
広告付き動画を無料で配信開始することを発表するなど、
斬新な試みにも挑戦し続けています。
きっと、有事の時こそお笑いを、
という吉本せいの願いが息づいているのでしょう。
今年も厳しい1年だろうなと覚悟を決めつつ、
芸人のほとんどが戦地に行ってからも
寄席を守り続けた吉本せいに
思いを馳せるかめさんでした。

2008/12/30 TUE
今日、明日は1年の締めくくりとして、
かめさんが今年読んだ188冊の本
(うち経済部門108冊、ノンセクション80冊)から
面白かったで賞ベスト10を発表させていただきます、
イエーイ\(^o^)/
今日は経済部門から5冊を。


第1位 黒木亮[2005],
「巨大投資銀行(上)(下)」ダイヤモンド社
今回の世界同時金融危機の主犯・米国投資銀行の実態が
実在のモデル達を通じてリアルに描かれています。
下手な経済専門書5冊分の価値があり、
最近文庫本も出たようです。
10月7日のMONEY DIARY
「JFLファジアーノ岡山と巨大投資銀行」
にも登場しています。


第2位 倉都康行[2004],
「金融史がわかれば世界がわかる」ちくま新書
過去を振り返れば未来が見える、
とチャーチルが言ったように、
世界経済を読み解くには必携の書。
まじめな本ですがあきさせません。
10月18日のMONEY DIARY
「おれおれ詐欺と格付け」にも登場しています。


第3位 高安秀樹[2004],
「経済物理学の発見」光文社新書
かめさんの予想では5年以内に
この分野からノーベル経済学賞がでると思います。
それだけにちとレベルが高いかもしれませんが、
最新のファイナンス理論を知って、
でかい顔が出来るかも?


第4位 Motterlini, Matteo[2006],
Economia emotiva
(泉典子訳『経済は感情で動く』
紀伊国屋書店,2008年)
2002年のノーベル経済学賞を受賞した、
経済を心理学で解き明かそうとする
「行動経済学」の本はたくさんありますが、
かめさん的にはこの本が一押し。
イタリア人らしく、
ちょこちょこサッカーネタが出てくるのも
好感度アップ=^_^=


第5位 Issenberg,Sasha[2007],
the Sushi Economy
(小川俊子訳『スシエコノミー』
日本経済新聞出版社,2008年)
食欲と知識欲を同時に満たしてくれる稀有な1冊。
あっ、でも食欲の方は「スシを食べたい!」
という欲求が昂じるだけで、
この本は食べられませんのでご了承ください=^_^=
6月22日のMONEY DIARY
「イワシとマグロと相場」にも登場しています。


ではノンセクションの5冊は
明日の大みそか、つれづれ日記で(@^^)/~~~

2008/12/29 MON
昨晩テレビでサザエさんをポケッと観ていると、
ワカメがカツオに200円を貸して、
400円で返す借用証書を見つかって怒られていました。
カツオはお年賀の熨斗がついたタオル200円を買って、
お年賀に行ってお年玉をもらい、
そのお金でワカメに400円を返す計画でした。
結局その新品のタオルで
波平さんの背中を流してご機嫌をとり、
いつものようにハッピーエンド=^_^=


ちょうど今再読している山崎豊子「花のれん」は
吉本興業の創業者・吉本せいを
モデルとした直木賞受賞作。
この小説の中で吉本せいは毎日銭湯で
近所の小金貸しのお婆さんの背中を流して、
10円、20円と借金。
このお金が後の吉本興業の礎となりなります。


一方世界同時不況の今こそ
役割を果たすはずだった新銀行東京。
今朝の日経には、
財務データを基に融資の可否を素早く決める
「スコアリングモデル」による無担保・無保証融資を
目玉にするはずだったが、
大手銀行が同様なビジネスを開始し
有望顧客を囲い込んだため、
無理な融資拡大に走ってしまった、
との関係者証言が。
でも、同じ記事の中には
銀行サイドから粉飾決算を持ちかけられた、
との中小企業経営者の証言も。
つまるところ、企業、特に中小企業の将来性は
財務データなんかより、
「背中を流しましょう」といった心意気。
企業は人なり、です=^_^=

2008/12/28 SUN

日経、朝日、読売、スポニチを
毎日読んでいるかめさんですが、
ニュース自体は事実を伝えるだけですから、
そんなそんな違いがある訳ではありません。
やはり違いが面白いのは各紙のコラム。
中でも最近のお気に入りは
読売新聞で、近藤和行さんという
編集委員の方が書いている”けいざい百景”。


今日の”けいざい百景”は
「暮れに思う企業の責任」と題して、
かめさんがこれまで書いてきたのと同じように、
企業の内定切り、派遣切りについて
「どうしてこんなことが横行するのか」
と怒りを露わにしています。
その中で日本能率協会・水藤常務理事の
こんな持論を紹介しています。
「日本企業の役員は、フローで判断する
『PL(損益計算書)』型がほとんどで
『BS(貸借対照表)』型は少ない」
これは目先の利益にとらわれて、
長期的視野にたった経営者が少ないことを
嘆いている言葉なんですね


かめさんの銀行時代は融資担当が長かったんですが、
銀行融資というのは利益の蓄積である
資本を重視する『BS(貸借対照表)』型。
ところが有価証券ポートフォリオマネージャー
(ファンドマネージャーのようなもんです)
をやるようになり、
証券会社の人たちとのお付き合いが多くなると、
証券会社は『PL(損益計算書)』型なことが
良く分かりました。
それどころか米国投資銀行(証券会社)が牽引してきた
最近の米国型資本主義は『キャッシュフロー計算書』型。


『キャッシュフロー計算書』は、
借金をして手に入れたお金も、
本業で儲けたお金も資金尻に及ぼす影響は同じ。
レバレッジという格好良い名前を付けた
借金が世界中で膨れ上がり、
投機マネーとして世界経済をかく乱させ、
「借金は返さなければならない」
という小学生でも知っている常識が
軽んじられる風潮を生みだしました。
今一度原点に戻って『BS(貸借対照表)』を
見直す時期がきたようです。

2008/12/27 SAT
昨日は銀座の鍋よしというお店でかみさんと食事。
タンタン辛味噌鍋とモツ鍋の二色鍋を楽しんで
二人で9千円弱は大満足でした。
店は女性客や忘年会で大盛況、
でも高級クラブ街になる
裏手の金春通り界隈はやはり寂しげ。
25日の読売夕刊によれば、5億円の税金滞納で
客のツケまで差し押さえられた高級店もあるそうで、
昨日の寂しげな様子も納得です。


でも、目を海外に向ければケタ違いの不景気風が。
イングランドはサッカー・プレミアムリーグ、
チェルシーのロシア人オーナー、
アブラモビッチがこの金融危機で失った財産は
約1兆6千億円とも言われています。
まあ、離婚した奥さんとの慰謝料に
1兆2千億円を払う石油王ですから、
痛くも痒くもないのでしょうか(^^ゞ


でも、今朝の読売7面を見ると、
そうとばかりは言っていられないようです。
金融危機や原油安から
株価もこの1年間で7割下落したロシア。
当然ロシア国内のメディアは「不況」を伝えていますが、
ロシア政府から「経済記事の表現に留意すること」
といった報道介入が始まったそうです。
旧ソ連崩壊後、好景気を背景に
プーチン政権が高い支持を獲得し、
民主化が定着しつつあるかに思えたロシア。
先日大規模なテロ事件が起きたインドや
北京五輪で海外メディアとの摩擦が多発した中国も
内包する政治問題は複雑です。


なにせ、BRICsの名付け親であるゴールドマンサックス自体が
投資銀行(証券会社)から銀行持ち株会社に衣替えするご時世。
日米欧を中心とする先進国も大変ですが、
BRICsなど新興国の株価下落は先進国を上回ります。
中でもBRICsの不安材料は政治リスク。
新興国への投資は
きちんとリスク許容額を守った方が良さそうです(^^ゞ

2008/12/25 THU
昨日の読売夕刊によれば
「いすずが期間従業員550人の削減を撤回した」
との記事。
また、今朝の日経には
「いすず、全従業員賃金カット」の記事も。
世界同時金融危機に端を発した雇用危機を
関係者全員が痛みを分かち合って乗り切ろう、
という意図が見えます。


一方、今日の朝日朝刊には、
日本で最も多くのBMWを売る館野さんという方の紹介が。
売る秘訣は徹底したサービス。
「家を買いたい」という相談ばかりではなく、
「トヨタ車を買いたい」というニーズには、
知り合いのトヨタ車セールスマンを紹介し、
ベンツに乗っている元顧客には
BMWの代車をサービスするという徹底ぶり!w(゜o゜)w
睡眠時間は1日3時間半、2千人の顧客の電話番号は
携帯電話2台では足りず、3台目を買う、とのこと。


仮にかめさんがいすずの株主だとすると、
期間従業員に払う給料の分だけ株主への分け前は減るんで、
削減撤回は面白いはずはありません。
でも、削減を撤回された期間従業員一人一人が意気に感じて、
BMWの館野さんの10分の1でも頑張ってくれればどうでしょう?
長期的に見ればいすずの決断が
株主にとってもプラスに働くのではないでしょうか。
もう古いと言われましたが、
「人こそ最大の財産」と考える
日本株式会社的な強さがこの辺にあるはずです。


いすずの場合も、期間従業員の年内解雇が撤回されただけで
年明け以降は不透明ですし、派遣820人は対象外。
でも、この動きが
少しづつ流れを変えていくことを期待するかめさんでした。

2008/12/23 TUE
今朝の朝日新聞1面トップは
「トヨタ社長交代 豊田章男氏に」。
日経、読売には載っていないので
朝日の特ダネでしょう。
章男氏は教科書にも載っている自動織機の父・
豊田佐吉氏から数えて4代目、
現在の渡辺社長からバトンを引き継げば、
豊田家への大政奉還ということになります。
有森隆[2008],「創業家物語」講談社によれば、
章男氏の父にして6代目社長の章一郎氏
(現名誉会長、83歳、現渡辺社長は10代目社長)は
「私の目の黒いうちに息子を社長にしたい」
と思いを募らせていたと言いますから、
豊田家の悲願とも言えるでしょう。


ただ、「創業家物語」でも言っているように、
バブル崩壊後の日本経済を引っ張り、
生産台数世界一を達成し、
連結売上の8割弱を海外で稼ぐグローバル企業の顔と、
大政奉還には正直ギャップがあります。
そんな思いのかめさんの目に
今朝の読売1面の編集手帳が。
終戦直後のトヨタでは自動車だけで食べていけず、
当時学生だった御曹司章一郎氏は多角化のため
カマボコつくりの修行までしていた、とのこと。
当時のトヨタは大争議が勃発し、
銀行融資を引き出す条件として、
創業者喜一郎氏が社長を退任しているんですね。


世襲は何かにつけ非難を浴びます。
ただ、従業員や取引先の求心力として
うまく機能する場合も。
カマボコつくりの苦い経験が
DNAとして世界のTOYOTAに息づいていることを
期待するかめさんでした。

2008/12/21 SUN
今朝の読売新聞1面トップは
「18私大 含み損688億円」の記事。
含み損が2008年3月末現在で
225億円に上っている某有名私大は
「長期保有が原則なので
現実の損失にはなっていない」
と釈明していますが、
ちょうど1か月前にもこのブログで書いたように
長期保有は言い訳になりません。
ましてや、「現実の損失になっていない」って・・・
まさか、教室で学生たちに
「いくら株価が下がっても、
売らなきゃ損にならない」
なんて教えているんじゃないでしょうね?
もし仮にこの釈明の通りの考えで決算をしているなら、
教室で教えるところの
「粉飾決算」と言われても仕方ないと思うんですが、
いかがでしょう?


読売新聞さん、よく調べたなと
感心するかめさんですが、
ぜひ知りたい数字がもう二つ。
一つめは、記事は今年3月末現在の数字ですが、
もっと損失が膨らんでいると思われる最近の数字。
二つめは、各私大によってどのくらいのリスクまで
耐えられるか当然差があるので、
各大学のリスク許容額である自己資本の数字。
長期投資や含み損といった言い訳ではなく、
この2つの数字がリスク資産に投資する場合の基礎、
いわゆるリスク管理に欠かせない数字です。


案の定というべきか、
37面では「私大、いいお客様」との見出しで、
カモがネギを背負っていた私大のリスク管理の甘さを
外資系証券会社に笑われています。
リスクは教室ではなく、現場で起きているんだ、
ということですネ。

2008/12/20 SAT
ジリジリと相場が右肩上がりに上昇し、
より鋭角に天を指したと思ったら
断崖絶壁のように急落、
最近はこんなチャート見飽きましたよね(^^ゞ。
日本だけじゃなく
世界中の株式相場や金以外の商品相場、
中でも激しいのが原油。
OPEC(石油輸出国機構)が原油の減産を決めましたが
一向に効かず、18日、NYの原油先物市場では
一時1バレル37ドルと
今年7月の最高値147ドルの4分の1まで
暴落しています。


このコラムでも何度か書きましたが、
1バレル140ドルを突破したころは、
アメリカの大手証券会社ゴールドマンサックスが
200ドル説まで唱えていました。
ところがおとといの日経によれば、
ゴールドマンによる来年の予想は45ドル。
まあ、変わり身の早いことで(^^ゞ


だいたいこのNYの原油先物市場というのは
実需がある会社、要は石油会社などしか
参加を認めていないんですね。
でも、ゴールドマンは石油タンクを自分で作って、
”実需”と主張して、
ちゃっかり原油先物市場に参入、
投機筋として、
今年7月までの原油価格高騰の
主犯の一人と言われています。
そんな機を見るに敏な会社ですから、
つい5か月前にした自分の予想なんか
どこ吹く風です=^_^=


もちろん、原油価格↓は
日本経済にとってはプラス。
とは言っても、これだけ下がり方が激しいと
オイルマネーが急にしぼみ、
解熱剤の副作用のように
世界経済にマイナスの影響を与えることも
心配になります。
さしもの悪役ゴールドマンサックスも
9-11月は1900億円の赤字を計上し、
銀行に商売替え、米国の中央銀行にあたる
FRBの監督下に入りました。
これで以前のような無茶はできないでしょう。
今回の世界同時金融危機の教訓はたくさんありますが、
一つ一つバブルの芽をつぶして、
穏やかな資本主義を目指してほしいかめさんでした。

2008/12/18 THU
先日イラク国内での記者会見で
イラク人記者から靴を投げ付けられたブッシュ大統領。
すでにネット上では事件をまねた
無料ゲームも公開されているとかで、
退任間際の思わぬ人気?に
当のブッシュさんも驚いているでしょう(^^ゞ


大統領補佐官だかが、
「あのイラク人記者の行動が
イラク人全体の気持ちを代弁しているとは思わない」
と逆説的にイラク人の気持ちを代弁してくれましたが、
ブッシュさん、イラク政策はひどい結果でしたが、
靴投げに対する反応は機敏でお見事でした。
靴を投げられた瞬間の表情も
「おっ、きたか」てな感じで、
まるでアメフトを楽しんでいるかのような表情、
余裕があったのにはビックリ!


ブッシュさんは9.11の直後には90%に上った支持率が
最近は25%まで下落し、
同じ共和党の大統領候補だったマケインさんに
応援演説を断られる始末、
かなり寂しい政権末期でした。
にも関わらずこの余裕は、
いずこから来るんでしょう?


ブッシュさんが靴をよけている間にも
FRBがゼロ金利政策に踏み切り、
オバマさんもしがらみを排した閣僚人事を
次々に発表しています。
米国経済は日本以上に厳しい状況ですが、
政治を見る限りでは将来に希望が見えますし、
何より米国民が政治に自負を持っています。


片や、靴を投げつけるどころか、
サジを投げたい日本。
麻生さんがだめでも、
余裕でバトンを渡せるオバマさんを望むのは
ないものねだりなのでしょうか?

2008/12/17 WED
今朝の朝日新聞に
ソニー中鉢社長のインタビューが掲載され、
見出しは「雇用を優先して損失出せない」。
ちょっと分かりづらい見出しなんすが、
要は今回の1万6千人のリストラについて
従業員より株主が大切、ということですね。


確かに会社法では
代表取締役は会社の所有者である株主から
業務運営の委託を受ける存在。
また、従業員には社長を選ぶ権利はありません。
故に法律的には中鉢社長の発言は100%正しいんです。


でも会社にとっての利害関係者は
株主と従業員だけではありません。
銀行などの債権者、商品を買う消費者、
工場がある地元住人、国、地方自治体などなど
たくさんの人がソニーとかかわりをもっています。
かめさんは・・・
意外とソニー製品を持ってませんでしたが、
あっ、あった、あった、
Suicaはソニーの子会社が作っているはずです、
えがったー(^^ゞ
ま、Suicaはしょうがないにしても、
次のパソコンを選ぶ時には
正直ソニーブランドから1歩引いてしまいます。
その他の利害関係者も様々な思いで
今回のソニーの1万6千人のリストラを
受け止めていると思います。


世界同時金融危機最大の教訓は
行き過ぎた株主至上主義と考えているかめさん。
ソニーと言う会社が
株主だけの利害で動くものではないことを、
もう一度思い起こし、
結局それが回り回って
ソニーの利益にもつながると思うのですが、
いかがでしょう中鉢社長=^_^=

2008/12/16 TUE
昨日の日経夕刊に、岩手県が
地方債にデリバティブを使って金利負担増の記事。
ざっくりいうと、地方債という岩手県の借金で
支払金利を安くしようとギャンブルをしたら、
逆に支払金利が高くなってしまった、
という誠にしまらないお話(^^ゞ


ただ、デリバティブというのは
元々は保険の代わりに使うもの。
例えば、地方債という借金の金利が上がると困るので、
金利が上がったら保険金が下りる仕組みとか、
景気が悪くなって税収が減った場合に備えて、
日経平均株価が下がったら保険金が下りる仕組み
なんかが考えられますね。
ところが岩手県がやったのは
円安になると保険金が下りて儲かる仕組みで、
最近の円高で大損(^^ゞ
言ってみれば家を守るために普通は保険をかけるのに、
保険料を競馬につぎ込んでスッテしまったようなもの。


一方最近報道されているサイザリヤが
輸入食材の仕入れを安くあげるため、
オーストラリアドルのデリバティブ取引を利用し、
150億円の損失を被ったお話。
これも金額が大きく、株主なんかにとっては
「とんでもない話」ですが、岩手県よりはまだまし。
というのもサイゼリヤの場合は
家を守るための補修工事が失敗して
家が傾いてしまったような話なんですね。
岩手県のように最初からギャンブルに
お金をつぎ込もうとしたわけではないようです。


いずれにせよ、
デリバティブというのは○○とハサミは使いよう。
実は保険として使うのもかなり大変です。
くれぐれも岩手県やサイゼリヤのように
「○○円以上の円高なんて考えられないでしょう?」
なんていう競馬の予想屋みたいな甘言に乗らないように
お気をつけください(^^ゞ

2008/12/15 MON
今朝のめざましテレビでやっていた、
経営危機真只中のビッグスリーについての
マンハッタン・アンケート調査に
興味津々だったかめさん。
アンケート結果を一言でいえば、
マンハッタンの住人のうち7割は
ビッグスリーをつぶしても構わないとのこと。
先週米国上院でビッグスリー救済の協議が決裂し、
日本の株価や為替相場にも大きく影響しましたが、
議会の反応を見る限りでは
救済賛成と反対が拮抗しているのかと思いきや、
米国民の生の声は少し違うようです。


ナンのカンの言っても、
クルマ作りはアメリカ産業の象徴。
そのクルマ作りから
米国民の気持ちが離れていることに、
かめさんは少なからずショックを受けました。
20世紀の初頭、第1次世界大戦をきっかけに
当時の超大国イギリスは世界の工場の地位を
アメリカに譲り渡し、
金融立国の道を歩み出しました。
その後浮き沈みはありましたが、
イギリスが覇権を取り戻すことは
二度とありませんでした。


アメリカもイギリスと
同じ道を歩もうとしているのでしょうか?
そして、日本は?
少なくても日本は
モノづくり大国のDNAを守っていく努力を
惜しんではいけないと思うかめさんでした。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
03-6359-4979
090-3540-4179

かめさんのつれづれなるまMONEYのホームページです。

株式会社かめや投資経済研究所では、いずれの金融機関からも独立した独自の視点でのんびり、ゆっくり行く長期分散投資のノウハウを、金融工学やデリバティブの視点も交えて、分かりやすくお伝えしています。

日記・コラムは、マネー情報を中心とした「MONEY DIARY」とプライベートを中心とした「つれづれ日記」の二本立て。株、債券、為替、不動産、金、オルタナティブ、投資信託など資産運用の参考にするも良し、食う、蹴る、読む情報などから、かめさんになじむも良し。ご質問、ご意見、ご感想いつでも大歓迎です。

どうぞ気軽にお立ち寄りください=^_^=

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ

03-6359-4979
090-3540-4179

株式会社かめや
投資経済研究所

住所

東京都江東区