2008/06/23 MON
今朝の日経1面囲み連載の「働くニホン」によると
ハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパでは、
温泉を楽しみ、浴衣姿のままメーンダイニングで
フランス料理を楽しめる、とのこと。
かめさんは、思わず行きたい!
と声を上げそうになりました=^_^=
こんなサービスは普通の高級ホテルではご法度ですが、
総支配人の野口弘子さんが、
「前例がない」と渋る香港駐在のアジア太平洋駐在幹部を
「日本の温泉では必要」と論破した、とのこと。
VIVA野口さん\(^o^)/


マーケットの方は今週末の株主総会集中日を控え、
このコラムでも何度か取り上げたように
モノ言う株主の動向に関心が集まっています。
ただ、昨年モノ言う株主からの株主提案が
全敗したこともあり、
今年のモノ言う株主はおとなしめの様子。
浴衣でフレンチのような、郷に入りては郷に従え、
といった姿勢が強まってきたようです。


とはいえ、日経1面トップ、世界の企業時価総額ランキングでは
BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の
エネルギー企業が上位にずらり。
日本勢ではトヨタの21位が最高です。
でも、現在のエネルギー高騰はバブル。
いつか必ず日本企業の強さが再評価される日が来ます。
野口さんのようにお客様のニーズをきちんと把握し、
それを外部に伝えることができる人がいる限り=^_^=

008/06/22 SUN
今朝の朝日・天声人語には、
イワシが80年代の最盛期に400万トンの水揚げがあったのに、
現在は数万トンに落ち込んでいる話が。
かめさんもイワシを梅干しと昆布と一緒にでじっくり煮たりすると
骨まで食べられ大好きなんですが、
料理自体最近忙しくてご無沙汰で、さびしい限りですねー。


いまかめさんが読み終わろうとしている
「スシエコノミー」という本では、
北米でドッグフード並みの値段で取引されていたマグロを
航空機で日本に運んで大儲けする話が。
それを見た、地元の漁師が設備投資をして
自分たちも儲けようとしますが、
冷凍技術、関税、運賃など様々な経営上のリスクに
悩まされ苦戦しているうちに、
ある日ぱったりマグロが
取れなくなってしまった話が紹介されています。


天声人語によれば、イワシが激減した理由として、
乱獲、食物連鎖の不均衡、海水温の上昇、周期的な増減説など
諸説あるけれど、結局原因不明とのこと。
マグロの増減も同じようなもんです。


よく漫画やSF小説で明日の新聞が読めたらなあ、
なんて話がでてきますが相場も同じこと。
確率論では地球が誕生してから現在まで、
1回も起こり得ないような大暴落が2回も起きている世界ですから。
1929年の暗黒の木曜日と1987年のブラックマンデーですね。
暗黒の木曜日はUSスチール株、
ブラックマンデーはGM株の暴落がきっかけになったのですが、
USスチール株やGM株がなぜ暴落したかは全く分かんないんですね。
ま、イワシと同じようにいろんな説が後から言われていますが、
ブラックマンデーの当事者だったグリーンスパン元FRB議長が
理由は「分からん」と言っているんですから、
こりゃどうしようもないっすね(^^ゞ


結局相場もイワシやマグロと同じように人間の知恵の及ばない、
神の手に委ねられている部分が間違いなくあります。

2008/06/21 SAT
今朝の朝日新聞に
「QC活動の時間抑制 トヨタ、人件費増に歯止め」
の記事。
かめさんが勤めていた銀行でも「チャレンジ運動」
という名前でQC(クォリティー・コントロール)活動がありましたっけ。
支店や部署の中で3〜8人くらいでグル-プを作り、
業務改善運動をするんですが、大変だったのが、成果発表大会の準備。
支店発表会→地区発表会→全行大会と進むんですが、
かめさんが支店で融資をやっていたときのお話し。


20年以上前の話なんで時効でしょうから書いちゃいますね(^^ゞ
毎日の仕事で忙しいのに、こんなことまでやってられるか、
というのがかめさんの本音。
「融資申込書の完全記入」というテーマを選んだんですが、
支店の発表会でトップに選ばれ、地区発表会へ。
このまま全行大会に行かされた日には・・・・・
と考えたかめさん、思いっきり手を抜きました。


地区大会当日、聴いている人たちの笑いをとりながら
快調に話をすすめるかめさん。
でも、最後の方で融資申込書の記入例として、
B5版の小さな融資申込書そのものを
大きなホワイトボードにチョコンと貼って説明を続けた時は、
会場が凍ってましたね、たはは。。。
かめさんとしては、こんな発表会に時間を費やすなら・・・
というアンチテーゼも込めたんですけどね(^^ゞ

ま、発表会で成果を組織全体に浸透させる狙いがあるんでしょうけど。
もちろん、地区大会で落選でした。
当時のK支店長、O係長ごめんなさい<(_ _)>


でも、「融資申込書の完全記入」の内容は自分で言うのもなんですが、
銀行からお金を借りたいなら、バイブルにしたいくらいの内容ですよ。
いつか機会があったらお話ししまーす。

2008/06/20 FRI
朝日新聞によれば、5月29日のMONEY DIARYモノ言う株主で
取り上げた英系投資会社TCI(ザ・チルドレンズ・
インベストメント・ファンド)に対して
アメリカでも大手鉄道会社CSXの経営改革を巡って、
安全保障上の問題から議会で反発が強まっている、とのこと。
CSXが米軍やエネルギー省関係の輸送も請け負っているためのようです。
Jパワー(電源開発)に対する日本政府の対応が参考にされ、
英国政府の冷たい反応も含め、
モノ言う株主に各国政府が拒絶反応を示した格好ですね。


世界最初の株式会社は1600年に設立された東インド会社ですが、
当時は大航海時代の末期。
各国君主が出資者として資金を出し、
一攫千金を夢見る冒険家たちが大洋に船出してゆき、
資本家(各国君主)と経営者(冒険家)は明確に分離され、
航海中であるがゆえに、物理的にも、時間的にも
資本家が経営者に口出しすることは不可能でした。
経営の意思決定は甲板上で行われる会議。
これはBOAD(甲板)と呼ばれ、取締役会(BOAD)の原型となります。
一山当てた航海が終われば、金銀財宝の山分け、
即ち配当を行い、解散します。
こんなはかないくも、夢に満ちた会社の一生でしたが、
経済、社会の発展とともに一航海で会社の一生が終わるのではなく、
継続的に事業が発展していけるように、
東インド会社のような株式会社が生み出されました。


権力は腐敗する、の例えのとおり、
経営者も事業が継続的になると、資本家の目を掠め、
私腹を肥やすような輩が増えてくるのも世の常、人の常。
経営者に対する監視の目を強めようとする資本家と
経営者とのせめぎ合いが株式会社の歴史、
といっても過言ではないでしょう。
モノ言う株主も各国で煙たがられていますが、
こういった歴史の流れの中では必然とも言えます。


おりしも株主総会シーズンを間近に控え、
委任状の賛否欄に丸をする機会も増えます。
いつものように惰性で賛成に丸をするばかりではなく、
じっくり議案書を読んで、
モノ言う株主を目指して見るのも
大切な投資手法の一つかもしれません。

2008/06/19 THU
今朝の日経によると、
「中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が
FX(外為証拠金取引)を禁止。」
との報道。
中国では銀行がFXサービスを
富裕層向け提供しているようなんですが、
銀監会は
「80-90%の投資家が損失を被っている。
FXはギャンブルと同じ。」
と指摘しているそうです。
でも、これまでもFXの弊害を何度も話してきた
かめさんにすれば「当たり前」な話。
もっとも日本は中国とは体制が異なり、
当局が禁止、というのは違うと思います。
今日のつれづれ日記で書いた
イカや米への政府補償と同じ理由ですね。


一方、週刊ダイヤモンドの今週号で、
伊藤忠の丹羽会長がインタビューでこんなことを話しています。
最近の資源高騰でアフリカが注目されていることについて触れ、
自身がアフリカを訪問した体験に基づき、
「経営者はまずアフリカに行け!」と説きながら、
「教育レベルを上げる援助」を訴えています。
会長が挙げた悲惨な例の中には
「アフリカでは、子供と性行為をすればエイズが治る、
というデマが流布し実際に子供がひどい目に逢っている。」
という信じ難いものまでありました。


かめさんにしてみれば、
個人がリスクを理解せずに無防備にFX取引を行うのは、
丹羽会長が挙げた悲惨な例と似ていると思います。
いずれもキーワードは「教育」。
時間はかかりますが持続的な成長には、
絶対欠かせないキーワードだと、
かめさんは信じています。

2008/06/18 WED
竹下元首相の孫で売り出し中のDAIGO。
醒めたような、とぼけたようなトークでひっぱりだこ、
テレビでそのすっきりイケメンを見ない日はないくらいです。


ただし、おじいちゃんの竹下元首相は金権体質に加え、
消費税の導入で人気はあきらかに孫に負けちゃいますよね。
DAIGOも消費税導入の時は学校でいじめられた、
とネタにしてますから=^_^=
今日の読売トップは福田首相が
「消費税上げ、決断する時期」
とインタビューに答えた、との記事。


かめさんも5%からの上げはやむを得ないと思いますが、
問題は上げ幅と時期。
これから議論が本格化していくと思いますが、
消費税に関する議論で、租税三原則「公平・中立・簡素」のうち、
”簡素”の部分が結構抜け落ちている気がします。


ある大学院の経済学の先生が
「税金を全部消費税にすれば最も簡素だ」
というのを聞いてびっくりしたことがありますが、
実は消費税は租税訴訟件数が最も多い税金なんですよ。
消費者の方は消費税込の金額をレジで払えばお終いなので
簡単とお思いでしょうが、それからが大変(^^ゞ。
なぜかというと、生活必需品は非課税とか、例外だらけなため、
消費税をもらった事業者側の処理が複雑極まりないんですね。
最近の例でいうと、消費税の輸出還付金を
不正に受ける脱税手口が報道されていました。
これは消費税がかかるのが国内限りなので、
輸出による国外売上については消費税分を
還付する制度を悪用したものなんですね。


国民にとっては複雑なために
余計なコストがかかっているわけです。
DAIGOのイケメンのように”スッキリ”というわけには
中々いかないでしょうが、
できるだけ簡素で分かりやすい制度にしてもらいたいものです。

2008/06/17 TUE
昨日このコラムで取り上げた米国4位の大手証券会社リーマンブラザース、
3−5月の決算が1994年上場以来初の赤字転落との記事。
赤字幅は3000億円、今年に入って買い増した
住宅ローン関係資産の評価損が大きいとのことです。
昨日書いた丸紅絡みの詐欺事件による
損害賠償請求額98億円の影響はそんなに大きくはないのでしょうが、
読売でも「経営手法疑問視される」と言っているように、
なに焦ってんの?と思っちゃいますよね。

リーマンブラザースは、サブプライムで破たんした
同じく米国大手証券会社ベアスターンズより
順位が一つ上の米国証券第4位。
思い出すのは日本の証券大手4社の万年4位だった
山一証券の破たんですよね。
1997年11月に破たんした直接の原因は「飛ばし」と呼ばれる、
値下がりした有価証券を会計上隠す取引だったんですが、
実は1965年の証券不況で日銀特融を受けた頃まで
その根っ子がさかのぼれた、と言われるんですね。

金融機関というのは一発逆転が難しく、
業界内の序列が業績にそのまま反映しやすい業界です。
去年TBSでキムタク主演で華麗なる一族が放送されていました。
その中で阪神銀行(現在の三井住友銀行の源流の一つ
神戸銀行がモデルといわれています)が都市銀行間の順位を一つでも上げ、
合併されるのを避けるために預金獲得競争に狂奔し、
支店長が心臓麻痺で亡くなるシーンがありましたよね。
金融機関というのは、こんな風に業界内の順位一つが
存亡にかかわるようなところがあるんです。
その辺がヒット製品一つで
業界に地殻変動が起こりうるメーカーと違うところです。
山一證券の破綻を描いた本を読みながら、
山一の焦りを感じたことが何度もありましたが、
リーマンブラザースにも同じようなことが言えるのではないでしょうか?

こんなこともあって、読売によれば、業界5位のベアスターンズに続いて
4位のリーマンブラザースにも再編の可能性があることを伝えています。
厳しい(>_<)の一言ですね!

2008/06/16 MON
新聞やテレビで報道されるニュースに驚かされる日々が続きます。
おととい起きた岩手・宮城内陸地震の犠牲者の方々の
ご冥福を心よりお祈りいたします。


このような心痛むニュースとは少し違った観点のサプライズを
今日は取り上げたいと思います。
米国大手証券会社のリ−マンブラザースが
大手商社丸紅の偽造保証書類を信用して
98億円をだまし取られた事件が朝刊各紙で報じられています。


かめさんのサプライズは泣く子も黙るリーマンブラザースが
お金をだまし取られた、という事実。
言っちゃあ何ですが、こういった事件で
訴えられるのは証券会社というのが通り相場(^^ゞ
ましてや、アメリカの大手証券会社ですよ!


かめさんも銀行の融資担当を7年くらいやっているので、
偽造手形や融通手形、でっち上げの事業計画・投資計画で
銀行からお金をだまし取ろうとする輩はたくさん見ています。
なので、銀行もそういった被害から
身を守るノウハウはかなりあります。
中でもやばいのが、今回の事件と同じ「保証」という奴。
Aさんがお金をBさんに貸す場合、
Cさんから保証してもらうことはよくありますよね。
で、Bさんがお金を返してくれない場合、
AさんはCさんに「お金を返して下さい」
と請求するわけですが、
Cさんは「保証なんかしてませんよ」
というケースが今回のケースです。


AさんからBさんにはお金が渡ったという事実がありますので、
Bさんが「お金なんか借りてないよ」
とシラを切るケースはまずありません。
しかし、保証人であるCさんがシラを切るケースは
Cさん自身お金をつかんでいないこともあり、ままあるんですね。


今回の刑法246条詐欺罪という奴は一筋縄では成立せず、
実際の裁判もかなり長期化するでしょう。
しかし、リーマンブラザースですらだまされる「保証」という奴、
もし、読者の皆さんも、
貸す相手や出資する相手を信用するのではなく、
保証人を信用してお金を出すような場合、
十二分に注意しましょうね。

2008/06/15 SUN
スピード社製の水着で一躍時の人となった
ゴールドウィンの株価ですが、今週末の終値は380円と
月曜日の終値とほぼ同じ水準まで下げてしまいました。
ここまではかめさんが言ったように
冷静になった方が正解だったようです。
「やっぱり短期売買はギャンブルなんだな」
と納得される読者の方も多いと思いますが、
ギャンブルか否かの問題以前に、
株価が大きく動きやすい理由を確認しておきましょうね。


仮に売上100のA社の支払内訳が仕入50・給料30・利息10
とすると株主への配当は100-50-30-10=10となります。
ところが仕入や給料が変わらなければ、
売上が5増えただけで15の配当ができますよね。
105-50-30-10=15です。
ということは売上がたった5%増えただけで、
A社の株の価値は50%増加することになります。
逆に売上が5減っただけで5しか配当できなくなりますから、
A社の株の価値は半分になってしまいます。
95-50-30-10=5ですね。
これは簡単な算数ですが、
実は株式会社と株価の関係の本質なんですね。
よく、ファイナンス理論(金融経済学)というと、
「難しい」という印象があるかと思いますが、
スタートはここです。

ゴールドウィンの場合でも、スピード社製の水着による
売上増加がどのくらいになるかまだ分かりませんが、
小さな売上の変化でも株価に与える影響は大きくなるので、
先週のような大きな株価の動きになりやすいんですね。
ついつい目先のギャンブル的な動きに目が行ってしまいますが、
こういった基本的なことを思い出すことも大切だと思いますよ=^_^=

2008/06/14 SAT
ライブドアに東京地裁から95億円の賠償命令が下されました。
粉飾決算に対する、日本生命をはじめとする
株主からの訴えに対するもので、
喜ばしいことですね。


ライブドアは粉飾事件以前にも法の盲点を突いた時間外取引などで
世間を騒がしていましたよね。
かめさんはこれらについては、
実はライブドアを評価してたんですよ。
でも、この粉飾だけはどうにもなりませんね。
テレビで「子会社からの借入金を売上に計上していた」と聞いた時は、
唖然、とかいうレベルを超えて、マジ、キレました。
「お前ら世の中なめてんな!」と。


かめさん「そもそも」というたぐいの話が大好きなんで、
アメリカなどの証券史の本を読むことがよくあります。
そんなときにしょっちゅう思うのが
「歴史は繰り返す」という平凡な言葉。
ライブドア以外にもアメリカで起きたのと同じような事件が
日本でもたくさん繰り返されているんです。


特に会計は株主にとって投資先を知ることができる最大の手段。
投資を語る上で会計を避けて通る訳にはいきません。
いつか、かめさんも会計について必ず語るつもりです。

2008/06/13 FRI
おととい水着と株価で取り上げたゴールドウィンが
先週末299円から460円まで伸びて昨日は引けました。
ただし、ザラ場(取引時間中)で539円まで高かったものの、
引けで大きく下げる展開でした。


また、スピード社製の靴下を扱っていることから
一昨日売買高ランキング首位で買いを集めたアツギは、
昨日は早くも売りが殺到、
値下がり率ランキング首位の15%の下げ。
フー、とかく材料株は難しい(^^ゞ


と思えば、スピード水着効果で水着全体の売上がアップ、
水着問題がマイナスになると思われた
ミズノ、デサント、アシックスにも恩恵が及びそう。
うーん、ますます難しくなってきますね・・・(^^ゞ


今日の目覚ましテレビでは関西のある中堅メーカーが
スピード社製以上の水着を開発して、
先日記録ラッシュに沸いたジャパンオープンの会場で
試用する選手を募ったものの、応募ゼロだったとのこと。
もし、試用した選手が記録でも出していたら
どうなっていたんでしょうね?


いずれにせよおとといも話したように、
水着と株価の熾烈な争いがまだまだ続きます。

2008/06/12 THU
今日の日経朝刊マーケット総合面のコラム”大機小機”では
150兆円の年金積立金の運用について提言がされています。
要旨は
①最近5,6年の公的年金の運用利回りが3%強にとどまっており、
 5-9%の諸外国と比較して低い。
②利回りアップのため株式などの
 ハイリスク資産の比率を高めるべき。
③上記施策の実現のためにプロの組織に
 資産配分や運用評価を委ねる。
という内容です。


たしかに、私たちが日ごろ年金問題を考える場合、
年金未払いや国民負担など入り口問題が主となり、
途中過程の運用については議論されることが少ない気がします。
仮に運用利回りが1%上昇すれば1兆5千億円の増収となり、
2,200億円の社会保障費問題は解消できちゃいます=^_^=
よって、かめさんも十分議論する価値があるテーマだと思います。

結果、私たちが受け取る年金や支払う保険料に

大きな影響を与えるわけですから(^^ゞ


だけど、今日のこの大機小機を書いた吾妻橋というPNの方は、
失礼ですが資産運用についてはアマチュアの方だとお見受けします。
せっかくの着眼点なのに、かめさんから見ると、

いま一つ説得力に欠ける提言になっています。
今日はその理由だけ列挙しておきます。
①最近5,6年の運用利回りで比較していますが、
 年金の性格上少なくとも20年以上のデータで
 比較すべきだと思います。
②諸外国との比較では、
 インフレ率を控除した実質利回りで比較すべきだと思います。
③国債以外の資産運用を外注し競争させるとありますが、
 国債でも2年国債は0.7%、20年国債は2.4%と
 利回りに大きな開きがあり、
 国債運用の巧拙も運用成果に大きな影響を与えます。


以上このコラムのちょっと?な点を挙げましたが、
方向は正しいと思います。
折角の提言ですから、より精緻なデータや施策案をもとに、

今後活発な議論が起きることを期待するかめさんでした。

2008/06/11 WED
ゴールドウィン 前日比80円高、379円で引ける。
東証でゴールドウィン株が急騰しています。
材料はいうまでもなく、同社が日本で独占販売権を持つ

英スピード社製の水着レーザーレーサーで

北島選手の世界新記録はじめ日本記録が続出したこと。
テレビではどう見ても記録とは関係なさそうなおばちゃんが、
7万円もするレーザーレーサーを予約する様子まで伝えられ、
同社の業績が伸びることは間違いないでしょう。

ただ、ここで冷静になって下さい。
日本水連はなぜミズノ・アシックス・デサントの3社を
指定メーカーにしていたのでしょう?
四季報などで見れば分かりますが、
指定3社とゴールドウィンの企業体力には大きな差があります。
かつ、ミズノなど3社は自社ブランドの水着なのに対して、
ゴールドウィンはあくまでもスピード社の水着を売るだけ。
仮にゴールドウィンが自社ブランドを出すにしても、
企業体力からして研究開発費に限界があるのは明らかでしょう。

また、2000年のシドニーオリンピックでメダル総数の70%近くを占め、
イアン・ソープらが話題をさらった「サメ肌水着」を覚えてますか?
実はあの水着はミズノとスピード社の共同開発だったんですよ!
今回の北京はスピード社とゴールドウィンが勝利するのは

間違いないでしょうが、次のロンドンは全く分かりません。

いずれにせよ、ゴールドウィン株は大きな材料が出たので、
しばらくは大きな値動きが予想されます。
でも、こういった短期的な相場は昨日までの
「原油相場はなぜ下がらない?」三部作でお話ししたように、
心理ゲーム、ギャンブルに近いものです。
ですから、かめさんとしてはこういった
鉄火場に手を突っ込むことはおすすめしません。
むしろ、これまで日本水連の護送船団方式で
ぬるま湯につかっていたミズノほか三社の危機感の方が
長い目では買い材料になるかもしれません。

2008/06/10 TUE
御好評をいただきました「原油価格はなぜ下がらない?」も今日で最終回。
前2回で、原油先物市場参加者の心理を理解されたかと思います。
でも多くのみなさんが二つの疑問を持っているはずです

一つめは原油の理論価格と先物価格は開いたままなの?という疑問。
これは、いつか必ず一致します。
ただし、いつ一致するか?これが問題です。
原油先物価格が下がる、というのは簡単、
”いつ”というタイミングを当てるのが難しいんですね、相場は。
「あの時売っていれば、あの時買っていたら」
と「れば、たら」を言う人は相場のあやを知らない負け組です。

二つめは相場で大事なのは度胸だけなの?という疑問。
昨日書いたように短期の投機的取引で勝つためには度胸、
即ち心理戦で勝つことが絶対必要です。
ただし、一つめの疑問で書いたように、いつかは理論価格に落ち着きます。
従って、理論価格を勉強していない人は長期的には勝てません。

去年のフォーブスが発表した世界長者番付で、
それまで10数年間世界一をキープしていたビル・ゲイツを抜いて
トップにたったバフェット。
総資産6兆円と言われているんですが、
彼なんかは理論と度胸を見事に両立させています。

おしまい。

2008/06/09 MON
今日は昨日の続きで原油先物市場の心理を考えてみましょうか。
最初にお断りしておきますが、かめさんは機関投資家として、
株式市場、債券市場、外為市場、デリバティブ市場に参加し、
個人投資家としてはこれらに加えて不動産市場、商品市場の経験もあります。
でも、原油市場の経験はありません。
原油市場というのは取引単位も大きく仕組みも複雑なため、
アマチュアが参加する余地が全くありません
(厳密にいえばガソリンスタンドで給油するのも市場参加ですが(^^ゞ)。
でも同じマーケット、市場参加者の心理は手に取るように分かります。

先週末NY原油先物市場で1バレル139ドルの史上最高値で買った人達は
「原油はまだまだ上がるぞ、もしかしたら年内に200ドルも」
なんて言っています。
当たり前ですよね139ドルで買った人は、
それ以上の値段で売れなければ損をするわけですから。
市場の他の参加者に「原油は139ドル以上に値上がりする」
と思わせることが何より大切です。
こういった、相場を自分に有利に動かすための意図的な発言を、
ポジショントークというんですが、
ここで、「139ドルで買っちゃったけど値下がりしないかな?大丈夫かな?」
なんてことをおくびにでも出したら、もうだめ、負けです。
本当のことを言えば、139ドルで買った人たちも、原油価格が暴落しないか、
心配で、心配で夜も眠られないはずです。
それでも、自信たっぷりに相手にブラフ、
はったりをかまさなければ、
この世界では勝ち残っていけません。
崖に向かって全力で車を走らせ、
最も崖に近いところで止まった者が勝者になる
チキンレースみたいなものですね。

これって何かに似ていません?
そうです、ポーカーです。
ご存じのようにポーカーは手役が高い方が勝ちますが、
手役がないブタの手でも勝つことがままあったり、
要は心理ゲーム、はったり勝負です。
ここが確率の支配するルーレットとの違いです。
原油先物市場に限らず、短期的な投機市場では手役ではなく、
心理ゲームで勝敗が決します。
昨日お話しした、
他のマーケットでのインフレ率から算出した理論価格を持ち出すような人は、
短期的な投機の世界では大抵負け組です。

結局、男は度胸!ってことすか=^_^=

2008/06/08 SUN
NY原油先物市場が1バレル140ドルに迫り、年内に200ドルの声も。
昨日の日経プラスワンのアンケートでは、
「ガソリンが200円ならマイカーを手放す?」とい質問に対して、
YES(手放す)が368人、NO(手放さない)が3,087人と圧倒的に
手放さない人が多いんですね。
よって、原油先物市場のとおり石油の値段が上がり続ければ、
生活への影響は甚大なはずです。
70年代に起きた石油ショックのような
インフレ率が年10%をはるかに超えるような事態も心配されますよね。
ところが・・・・

物価連動国債という満期時に受け取る元本が物価上昇に連動する国債があるんですが、
この物価連動国債の相場からはじき出した、
マーケットが予想するインフレ率はわずか年0.4%、
石油ショックの頃に比べたら微々たるもんですよね。
アメリカやドイツなどの賃金上昇も落ち着いており、
原油先物市場と他の市場のインフレ予想が大きく食い違っています。

インフレ率というのはほぼ金利と連動する性質をもっていますので、

原油をはじめとした商品市場、債券市場などに大きな影響を与えます。 なんでこんなことになっているんでしょう?

一般には原油先物市場に投機資金が流れ込んで、
バブルが発生している、という見方が有力です。
ただ、これはもう半年以上前から言われ続けていることで、
そう言われながら原油先物価格は倍になっちゃたんですよね、たはは(^^ゞ
なのでもう原油先物価格は下がるだろうと予測して売り続けている人は、
大損をしていますし、破産したような人もいるでしょう。

きのう書いた金融工学の世界では、
アービトラージ(日本語では「裁定」と呼びます)取引で、
他の市場のインフレ予想に影響される格好で、
割高な原油先物が売られて、
原油価格は下がるはずなんですけどね。
やっぱり、原油先物市場のように、
短期間で売買する資金が多いマーケットでは、
心理学の要素が大切なようです。

2008/06/07 SAT
今日のつれづれ日記で書いたAさんのように

物事を論理だけで割り切っていこうとする考えの人達が、
金融マーケットにもたくさんいるんですね。
クォンツ派とかとも呼ばれますけどね。
ま、統計学や確率論を使って、よく金融工学と呼ばれるやつです。

ただ最近は従来からの統計学や確率論だけでマーケットが動いているわけじゃない、
という考え方が強くなってきているんですね。
実際のマーケットは生身の人間が売ったり、買ったりしているわけだから、
三浦雄一郎さんのように好きなものから食べる、という人も多いわけですよ。
こう言う風に従来の金融工学に心理学を持ち込んだ考え方を、
行動経済学とか行動ファイナンスと呼びます。
2002年にカーネマンという人がこの行動ファイナンスという考え方で
ノーベル経済学賞をもらってから特に注目されています。

行動ファイナンスを使うと、例えば、おすしの食べる順序一つをとっても、
別のうんちくがでてきます。
どちらかというと、アルコールやカフェインと一緒に楽しめるうんちくですね。
ご興味のある方は次の本を挙げてきますのでご参考に。

友野典男[2006],『行動経済学 経済は「感情」で動いている』光文社新書 真壁昭夫[2003],『最強のファイナンス理論』講談社現代新書

2008/06/06 FRI 今日は今朝の日経1面から3連発。

まず、1面トップの「製造業売上高 海外比率5割に迫る」。
かめさんは日頃、リスク分散投資の一環として、
為替リスクが大きい輸出型業種と
為替リスクの少ない内需型業種

【注】

への分散投資をすすめています。
しかし、この記事によれば輸出型業種ばかりではなく、
内需型業種の代表格の一つである食料の海外売上比率が
4年間で9ポイント上昇し、20%に、
建設も3%から6%に上昇しています。
あれあれ、今までのように内需型の製造業だからといって、
為替リスクを軽視していい訳じゃないぞ(^^ゞ

その左側の記事は「JR東日本が主要駅前を再開発」。
用地不足で首都圏大都市部の大型再開発が減少する中、
保有資産を生かして攻勢をかける、とのこと。
実は先週の週刊東洋経済で”マンション売れ残り1万戸!
オフィス空室率急上昇!不動産大淘汰”
なんて特集を読んでいるかめさんは、ちょっとびっくり。
週刊東洋経済は月曜日発売で、かめさんが昼過ぎに買いに行った時は、
最後の1冊になっているくらい売れていたこの特集、
世間の常識なのかと思ったら、そうとばかりもいえないようで(^^ゞ

最後は左肩の「物価高の波紋」という短期連載。
その中で鋼材のコスト増が業界全体の利益の2倍近くになる造船に触れていました。
海運は世界的な経済拡大の追い風を受けてかめさんも買い推奨。
普通なら造船も、となるところですが、
このコスト増と新造船投入には時間がかかるため中古船需要だけが盛り上がって、
新造船は意外と苦戦しているんですね。
よって、造船の株価はいまいち。

いずれの記事も昨日の常識は今日の非常識といえるような内容。
かめさんはいつもみなさんに「勉強しましょう♪」と
教育ママのようなことを偉そうに言ってますが、
ちょっと油断していると、取り残されちゃいますね(^^ゞ
自戒、自戒\(>o<)/

【注】内需型業種
国内需要の変動が、業績に大きな影響をもたらす業種のこと。
建設、不動産、通信、食料、繊維などが挙げられる。

2008/06/05 THU
最近我が家の近くで連日全国ニュースで放映されるような凶悪事件が発生し、
現場近くを通るたびにこういった危険からわが身や家族を守る難しさを考えさせられています。
我が家もマンションだけど、二軒隣の人の顔も素性も知りません。
これでいいんだろうか、と思いつつ、田舎暮らしも知っている我が家、
あまり隣近所から干渉されない気安さにも魅力があります。

今朝の朝日新聞生活面に
「遊び場の安全対策 ”リスクは成長に必要”」の記事。
英国の専門家に聞いたこの記事を要約すると
「子供の遊び場から身体の安全を脅かす”ハザード”

【注1】

は取り除かなければならないが、
挑戦、克服し、成長するための”リスク”は必要との結論。
例えば、英国で80年代後半に8歳の女の子がブランコから転落して死亡した事故をきっかけに、
BBC放送がキャンペーンを張り、遊び場の遊具の下にゴムを敷設する例が増えたそうです。
この結果、死亡事故は確かに減少したけれど、腕の骨折などが増えたとのこと。
これは高いところからジャンプしても平気と考えることもが増え、
親も以前のように注意しなくなったせいと言われているようです。
加えてリスクを次々に除去した結果、遊具がつまらなくなり、
子供が公園で遊ばなくなってしまった弊害も大きいようです。

30年以上前「日本人とユダヤ人」という本の中で、イザヤ・ベンダサンという人が
「日本人は水と安全はタダだと思っている」と喝破しましたが、
いまやそんな楽観的な日本人はほとんどいないでしょう。
近所で起きた凶悪事件のような”ハザード”は断固排除しなければなりませんが、
難しいのは「挑戦、克服し、成長するための”リスク”」の方でしょう。
例えば去年の9月30日から施行された金商法

【注2】

の影響で、
投資信託などリスク商品の販売に時間を要するようになったため、
投資信託の販売が低迷し、株価にも影響している、との議論。
かめさんが「FX

【注3】

をこのまま野放しにしておいていいの?」
と考えているのと、同じ方向の議論です。

子供の遊び場問題についても英国では
「ハザードは論外だが、子供の健全な成長にはリスクが必要と考えるようになり、
一旦不適格とされていた芝生を認める動きが出てきている」とのこと。
日本でも、遊び場や金融市場について議論を深めていきたいものです。

【注1】ハザード hazard、障害物。ゴルフでバンカーなどの障害物もこう呼ぶ。

【注2】金商法
金融商品取引法の略で、従来からあった証券取引法、金融先物取引法などを統合して、
2007年9月30日に施行された。
特徴としては、
①金融商品を幅広く対象とする横断的な制度の整備、
②公開買付に関する開示制度や大量保有報告制度の整備、
③四半期報告制度の導入、
④開示書類の虚偽記載及びインサイダー取引の罰則強化
などが挙げられる。
【注3】FX
証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。
「FX取引」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。
FXとはForeign Exchange=外国為替の略。
金融庁ホームページによれば、「少額で取引できる反面、
差し入れた保証金以上の多額の損失が生ずるおそれのある非常にリスクの高い取引です。
そのため、リスクを認識した上で、
自らの責任で適切な投資判断を行うことが必要です。」とされている。

2008/06/04 WED
今日のある新聞に
「脱税で告発されたネット関連会社が、
FX

【注1】

のノウハウ本の中で推奨したFX業者から報酬」との記事。
また、この両社は「FXにはリスクがないかのような勧誘をしていた」
との理由から損害賠償請求の訴訟を受けている、とのこと。

まず、脱税は別として、FX業者から報酬をもらうこと自体に違法性はないはずです。 インターネットのアフィリエイト

【注2】

と同じですから。
ただ、ノウハウ本を買った人がFX業者に口座を開いただけで、
ネット関連会社に2万円の報酬がFX業者から支払われたそうです。
まるでポン引きがお客様を捕まえたときにお店からもらうお金のようですね。
もちろん、かめさんは詳しくは知りませんが(^^ゞ
でも、2万円とはびっくりですね。
いくらFXの手数料は安い!とうたっても、
ポン引き(失礼!)に2万円払ってもいい商売というのは、
よっぽどおいしい商売なんでしょうね、脱税するくらいですし。
FXをやるお客さんはカモがネギしょっているように見えるんでしょう=^_^=

もう一つ。
「FXにはリスクがないかのような勧誘をしていた」とありますが、
こんなタイトルは、本屋さんでも新聞広告でもネット上でもたくさんありますよ。
本当に野放しでいいんですか?
ついでに言えば、新聞によるFXに対する温度差。
冒頭の記事をあえて”ある新聞”と書きましたが、
かめさんにはFXに肩入れしていると感じられる新聞もあります。
FX業者から広告を出稿してもらっている関係で、

広告局からの圧力でもあるんでしょうか?

最近は一部の銀行や一部の大手証券会社でもFXをはじめたところがあるようです。
こうやって、また、消費者の信頼を裏切っていくのでしょうか?
長い目で見れば、自分で自分の首を絞めているのに。
暗澹たる気持ちになっていくかめさんでした。

【注1】FX
証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。
「FX取引」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。
FXとはForeign Exchange=外国為替の略。金融庁ホームページによれば、
「少額で取引できる反面、差し入れた保証金以上の多額の損失が生ずるおそれのある
非常にリスクの高い取引です。
そのため、リスクを認識した上で、
自らの責任で適切な投資判断を行うことが必要です。」とされている。
【注2】アフィリエイト
インターネット開設者がインターネット上に他の事業者(広告主)の広告を載せ、
そのページから広告主のホームページにアクセスがあり売上などの結びついた場合には、
手数料を広告主からインターネット開設者に支払う仕組み。

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